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「巻風エール」で乾杯!! 映画館跡地にビール醸造所 初出荷で名実とも石巻産

 石巻市中央一丁目にできた石巻初のクラフトビール醸造所「ISHINОMAKI HOP WORKS」で18日、主力商品「巻風エール」の初出荷イベントがあった。ビール造りに関わった人たちや近所の人らでにぎわい、新名所のスタートを祝った。

 「やっぱり、格別の味」。醸造所を運営する一般社団法人イシノマキ・ファームの高橋由佳代表(58)は飛び切りの笑顔を見せた。天候にも恵まれて絶好のビール日和。「晴れ女なので(晴天を)確信していた」といい、客を迎えた。

ビール党と乾杯した高橋さん(左から2人目)

 醸造所前と駐車場にテントを設け、出来立ての「巻風エール」を販売。生ビール(600円)、ビン(660円)、900ミリリットル缶(900円)の3種類を売り出した。

 クラフトビールマニアという高澤陽一さん(48)は、さいたま市から駆け付けた。「しっかりした味でおいしい。これから作り手も慣れてきて、おいしさが増していくと思う。仙台や大都市で飲まれるようになればいい」とさっそく一杯目を飲み干した。

 イシノマキ・ファームが北上町で栽培したホップは、これまで岩手県一関市の醸造所に依頼して「巻風エール」を製造してきたが、これで正真正銘の石巻産のビールとなる。醸造所は、市内に唯一残っていた映画館「日活パール」を大規模改修した。

 「買い手がつかなければ解体されると聞いて、残さなければ」との思いで醸造所作りに邁進した高橋さん。「いろんな人に協力いただき、たくさんの人の思いが詰まったビール」と胸を張った。

 「これからはホヤとかカキとか石巻の特産品とコラボしたビールも作ってみたい」と夢は広がる。「昔のようなにぎわいを取り戻し、人が集まる場」も目指したいという。

 「巻風」以外の2銘柄も近く出荷する。今後、平日は醸造所で販売するほか、市内穀町の四釜商店、魚町のうまいものマルシェで購入可能。販路を順次広げる予定。また、毎月第4日曜日は「開放デー」として今回のようにイベント展開し、醸造所の見学もできるようにする。【本庄雅之】





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