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「本当に大切なものは(変わっては困るから)目に見えない。」:メビウスの帯×螺旋的発展

言葉の意味は、それまでの意味を巻き込みながら相互作用により変わっていく。全く新しい言葉を作りその意味を定義することはできるが、古くからの言葉の意味を過不足なく定義することは不可能と言ってよい。同じ言葉にしてもその意味や印象は人それぞれで、元来、言葉はあらゆる定義を保持し得る。

【メビウスの帯×らせん的発展】

「モデル」「ステレオタイプ」「イデオロギー」「パラダイム」「言葉の意味」「生命」「存在」は時間の経過と共に幾重にもねじられ伸ばされ広げられちぎられ結ばれる。この時代に真新しいものはあるようでない。物事の関係性や組み合わせが変わっているだけだ。

例えば「可愛さ」に原型はない。かわいいと言われたもののすべてにその属性が付与される。「リンゴ」に原型はない。異議さえなければどんなものでもリンゴになれる。ゆえに我々人間は時として鬼にも神にもなれる。

「あの人はかわいい。」この文は常に正しい。

「かわいい人、それはあの人だ。」この文は部分的には常に正しい。

数学や物理における公式・方程式は摂理を記述しているのではなく、律儀に定義された記号と記号の関係性を記しているとも言うことができる。ひどく複雑な方程式は認知と定義が不適切であるがゆえに生まれる。

「自然は自然に対して決して過たない。過つのは人間の決めつけだ。」

論理倫理を定義するものが言葉だけであるならば、どんなに素晴らしい関係式も言葉の意味の変化によって、いつかは意味をなさなくなる

健全な知識や慣習は辞典や本に残すなどて「正しく伝えること」と「正しく引き継ぐこと」双方の不断の努力によって色褪せず輝き続けることができる。

「本当に大切なものは、(変わらないものだから)目には見えない。」

目に見えては困るのだ。それはそれ自体であって他の方法では記述、認識、定義されない。我々はそれを総称して”根源”や”神秘”と呼ぶが、過不足なく表すには”それはそれ”という他ない。






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