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意識が飛ぶ?って、何が起こったのか。

整体指導を受けておられる方から

愉気を受けていると意識が飛ぶって

続けて指摘された。


ぼくが寝落ちしておられたんですよと返すと

寝落ちの感覚じゃないとおっしゃる。


ぼく自身もいろんな方から愉気を受けた経験がある。

師匠のようにとっても心地いい愉気もあれば

愉気とは名ばかりで、ただ触れているだけってケースもあった。


心地いいと感じる要素のなかには

相性の問題も含まれているので

誰にとっても心地いい愉気は無いのかもしれない。


心地いい愉気は受けていると安心するし

脳内の思考が静まって変性意識状態になる。

要は寝入りばなの朦朧とした意識。

心地いいなあ

安心するなぁ

温かいなぁ

受けている愉気を味わっていると

そのまま寝落ちしちゃうことが多かった。


ぼくの感覚だと、やっぱり寝落ちなんだよなあ。

どうして意識が飛ぶって表現されるのかなと観察していたら

そうおっしゃる理由が分かった。


ちょうど硬結を捉えて愉気をしていたので

痛がって足や手をくねくねさせておられたのが

一瞬で静止して

寝息をたて始めたの。


硬結を押さえているので結構痛いはずなのに

よく寝られるなあって

思わず笑ってしまった。


なるほどね、だから意識が飛ぶって表現が出てくるのかぁ。

睡眠状態への移行が一瞬で完了しちゃっているんだ。


確かに愉気をしながら会話をしていたのに

いきなり応答無しに陥った人もいるし

ぼくの指示で側臥位(横向き)になったのにいきなり崩れてきて

しかも揺すぶっても驚くほど起きなかった人もいる。

あんまり起きないので、呼吸と脈を確認。

嘘やん、この一瞬でそんなに深く眠れる!?

とっても驚かされた記憶がある。


意識が飛ぶって表現される方のひとりが

活元運動指導のときに

お腹に息が入る感覚を知ってもらうために

ぼくのお腹と背中に手を当ててもらって感じ取ってもらった。


すると手でお腹に息が入る感触を感じると同時に

急激に意識が緩んだらしい。


お腹に息が入っていることは愉気を行っていく術者にとって

大切な前提条件になる。

臍下丹田に息が入っている状態を「実」と呼ぶ。

お腹に息が入っていなければ「虚」

具合の悪い人はすべて「虚」

「実」であれば、「虚」の相手にふれても影響を受けない。


だから愉気を受けて意識が飛ぶって要素の中には

お腹に息が入っている「実」に感応している側面もあるらしいことが分かる。


意識が飛ぶというのは、感応の結果。

その中には「気」の感応はもちろんのこと

呼吸による感応も含まれている。

意識が飛びましたって言うとなんだか凄いことが起こっていると錯覚しちゃうんだけど

起こっている現象の正体は、やはり寝落ちだよね。

それが一瞬で行われちゃったってだけでね。



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