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園や学校で支援ができる事業の違いまとめ

「園や学校の中でお子さんの困りを支援したい!」

そんな思いのある支援者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ただ、具体的にどんなところで働けば良いのか?どんな関わり方ができるのか?

なかなか実際にイメージできないという方もいらっしゃると思います。

そこで本記事では園や学校と実際に関わりながら支援ができる事業をピックアップしてまとめています。

ぜひご参考までにご覧ください。

①園や学校に子どもはどのくらいいるのか?

皆さんは子どもだった時、多くの時間をどこで過ごしましたか?

ご家庭と並んで、幼稚園や保育所、学校等で多くの時間を過ごしていたのではないでしょうか?

事実として、0~2歳までで約3割、3~5歳までで約9割のお子さんが幼稚園や保育所に在籍しています。
小中学校は義務教育ですので、文部科学省の「学校基本調査」によると令和2年度で98%の方が高等学校に進学しています。

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つまり、日本では多くのお子さんが0~18歳までの期間を園や学校で過ごしていることになります。

また、通級による支援を受けている子どもは年々増えてきており、園や学校の中での支援ニーズが増えてきていることも考えられます。

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②園や学校での支援は必要とされている?

厚生労働省は平成26年に「今後の障害児支援の在り方に関する検討会」を開催し、支援の在り方や基本理念について言及しています。

その中で基本理念の一つとして障害児支援は「障害児の地域社会への参加・包容を子育て支援において推進するための後方支援としての専門的役割の発揮」であると述べられています。

具体的な内容として以下が示されています。

今後の障害児支援の進むべき方向性を考えると、全ての子どもには発達支援が必要である中、障害のある子どもについては個々のニーズに応じた丁寧な支援が必要であるという認識に立ち、一人ひとりの個性と能力に応じた支援を行うことができる体制を作っていくべきである。重症心身障害児のように一般の子育て支援の枠内での対応が現実問題として困難なケースもあることは前提としつつも、他の児童も含めた集団の中での「育ち」を保障していくためには、子育て支援を念頭に置きつつ、継続的な見守りを行って、発達支援が必要な場合に特別な支援を行うことを基本とすべきである。

つまり、障害を持ったお子さんが地域社会への参加、またインクルージョンの実現に向け、多くの時間、また友達と過ごす園や学校など集団の中での支援が重要であると考えられています。

③園や学校でできる支援事業の違い

今回は園や学校への支援として「保育所等訪問支援」「児童発達支援・放課後等デイサービスの関係機関連携」「巡回支援専門員整備事業」の3つを以下の表にまとめました。

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同じ園や学校に訪問する支援ですが、目的や対象が違うことがわかります。

例えば、よりお子さん個別の困りに対して支援をするのであれば保育所等訪問支援が適切であり、園や学校での様子の情報収集であれば関係機関連携で良いと思います。
また、児童福祉事業に繋がっていない方も含めた幅広いお子さんへの支援であれば巡回支援があります。

もちろん、地域や自治体によっての違いがありますが、大枠が以上のようになっています。

支援者としてお子さんにあった訪問支援事業を提供するためには、1つ1つの事業の違いを知り、また地域にどの事業があるかを把握しておくことが重要です。

園や学校と訪問支援事業、そしてご家族が連携することでよりそのお子さんにあった"学びの機会”を届けていけるのではないかと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

【参考・引用文献】
①文部科学省:幼児教育の現状
②厚生労働省:今後の障害児支援の在り方について(報告書)
③厚生労働省:保育所等訪問支援の効果的な実施を図るための手引書

④厚生労働省:巡回相談活用マニュアル

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