とにかく生き延びろ!第5回 大島てるに載るわけにはいかない

「死にたいっていうか、消えてなくなりたいだけなんだ…」って思うことありませんか?

ただ、疲れた、静かに消えてなくなりたい…。

そして、出来るだけ迷惑はかけたくない…。

そんな気持ちから、一時期「いかに迷惑をかけずに死ぬ方法」を考え続けたことがあります。

これが案外難しい。

手っ取り早く死ぬには、首吊りとか色々考えるんですが、まず自宅で首吊りをしたら、私は今一人暮らしなので、うっかりバイトの休みとか挟むと、気づかれず腐る可能性があります。

ちょっとお隣さんに迷惑をかけてしまう(死なれた時点でだいぶ迷惑ですが)。

そして、自殺したあとのこの部屋は事故物件になり、大島てる(事故物件サイト)に載ってしまう。それは貸してくれた大家さんに申し訳ない…。

自分としては幽霊になりたいつもりはないですし、そんな存在がいないとしても、あとに住む人はちょっとした物音もバイヤスがかって怖くなるじゃないですか?

そんなつもりないのに…。

あと家で自殺は家も汚しちゃいそうですし、良くないのかな?と。

電車の飛び込みも幾度となく考えましたが、やはり賠償金のこととか考えるとグッと堪えてしまうし、自分も人身事故で電車が止まって大変な目に遭ったことを考えるとちょっと申し訳ない気持ちに…。

やっぱりそうなると、私の中で「自殺の名所が安パイ」という結論になりました。

人の住む場所だと、地価が下がったりして申し訳ないですが、みんなも死んでる場所ですから、私の一人や二人自殺しようと問題にもなりません。

しかし、例えば富士の樹海や、有名な断崖絶壁など、行くのが遠い…。

私の死にたさは、そこまでの根性がありません。

多分、私のことですから、行く途中でうっかり美味しいものを食べたり、最後だからといって温泉に入ってしまうに違いありません。

美味しいものを食べ、温泉にも入り、なおかつ自殺出来る人は、気合いの入った自殺者です。

半端な覚悟じゃありません。

私みたいなひよっこには真似出来ません。

そのくらい死ぬ根性があるなら、自殺したっていいんじゃないでしょうか?

それはもうその人のことはそっとしてあげましょうよ。

そんな元気があるなら、と思う人もいると思いますが、そこまでの強い意志、私は尊敬してしまいます。

とりあえず、私なんかは大島てるには載らないようにだけはしたいと考え、今日も誰にも迷惑のかからない自殺を模索する日々です。

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