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基礎疾患のある子ども達・学校に登校したくてもできない子ども達の学習権を保障してください

我が家には、心臓病の子がいます。外見はとても元気で、わんぱくで、野山を走り回り、虫を捕まえ、泥まみれで、とても病気があるようにはみえません。親の私自身、忘れてしまうほどです。でも2か月に1度定期的に心臓検診に行き、エコーやレントゲン、心電図をとり、やはり心臓に小さくない穴があいていることを知らされます。見えないから見ない振りしたいけど、定期的に「心臓に穴があいているよ」と突き付けられます。「わかってるよ!」と思うし、「ああ、やっぱり」とも思うし、精神状態によっては「どうしてこんな体に生んでしまったのか」と自分を責めてしまうことさえあります。

医師いわく、心臓は余裕がある臓器とのこと。日常生活には今のところ支障はないので、わが子の場合はすぐ手術するのではなく、体重が20キロになってからやりましょうとのこと。ただ、新型コロナウィルス、その他の大きな風邪にはかからないようにしないと重症化リスクは高く、最悪のこと(死)もあると。

私はフルタイムで勤務していた仕事を辞め、家庭で子どもをみることにしました。無症状の人が無自覚に感染を広めるという新型コロナウィルスは脅威です。幼稚園や保育園は、どれだけ大人が手を尽くしても飛沫も飛べば、くっつくし、トイレは失敗するし、お友達の食べかけさえも平気で食べるから「感染させないでください」と園に求めることは不可能だと考えました。

この子に無症状で新型コロナウィルスを家庭に持ち込むわけにはいかないと、家族で今も対策をしています。この子の姉は、学校から無症状で新型コロナウィルスを持ち込むわけにはいかない、また自分も感染したら大変なことになると、密を避けられない・現に感染者多数が出ている学校への登校ではなく家庭で学習する事にしました。

「感染が怖いなら学校に来なくていいよ」と校長先生。来なくていいけど、学習権の保障はありません。授業を受けることはできないし、担任の先生はお忙しいので個別対応も憚られます。現状では人員が足らないため、学校としてオンライン授業はできないです、とのこと。

なんとかできることを家庭でやろう、と日々家庭で頑張って、2020年の1月の一斉休校からもうすぐ3年になります。授業はもちろん、運動会も遠足もプールも参加したいけど参加できない。心臓病の子もそのうち小学生になるけど、その時に現状と変わっていなければ全く学校に通うことはできないでしょう。ハロハロラボを作って、不登校の親の会、不登校支援、教員支援の皆さんと繋がってできること精いっぱいやっている毎日です。でも、「安全な学校に行きたい」という子どもの願いはかなえてあげることが今のところ私にはできていません。

基礎疾患があって新型コロナウィルスにかかってはいけない子は、どうしたらいいのか、残念ながら公教育からは現状何も得られません。私が住んでいる地域はオンライン授業も授業アーカイブもありません。タブレットは一人一台配布されたけど、使用はドリルのみで、オンラインで授業を受けることはできません。学級閉鎖になれば健康観察をタブレットで行うことしかありません。

先日でた文科省の報告では、新型コロナ感染不安や感染回避を理由に30日以上休んだ小中高生は7万1千704人で、この数字は不登校24万人に含まれていません。

登校するもしないも自己責任、登校しないなら学習の機会は自分でどうにかしなさい、というのが今の日本のやり方に見えてしまいます。新型コロナウィルスからなるべく子どもを守る、学校に登校できない子ども達を何度でも学びなおせるようにする、登校できない子ども達が孤立せずにのびのび生活できるように居場所がある状態を望みます。

私はできることは、ハロハロラボで活動すること。オンラインでできることは子ども達の場をつくり、やりたいをやることです。オンラインでおしゃべりしたり、お料理したり、遊んだり、歌ったり、運動会をしたり遠足もできます。でも、それは一時的な対策でしかすぎないと毎日それを作っている私が一番よく知っています。それだけでは子ども達が救われない。すこしで安全な学校に行きたいという子ども達の願いを叶えたいです。基礎疾患のある子、そして現在学校へ登校しづらさを抱えているすべての子どもに、学習権の保障を国に強く求めます。

そして、これを読んで子ども達のためにお力を貸して下さる方、現状を少しでも変えられるようにできることを一緒に探していければと思います。SDGsを本気でやりませんか?「4 質の高い教育を」日本中のすべての子ども達にと願っています。


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