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本の虫が完成するまで/私の読書遍歴 2~4歳編

2023年1月20日(金)

厳格な家に生まれた私は、幼少期にテレビの視聴やTVゲームを禁止されており、
結果的に娯楽は制限されたものになっていた。
リストアップしてみると以下の通りある。

  • 父の書斎にあるクラシックのCDを流す

  • 両親によって選定されたビデオの視聴(週に数回という制限あり)

  • 書籍と関わる(読み聞かせ、読書、図鑑を眺める)

  • お絵描き、工作

この中でも一番手軽に取り組めた娯楽は書籍と関わることだった。
母は元幼稚園教諭だったこともあり、児童文学への知見はそれなりに深いものだった。
彼女は私が関心を持ちそうな書籍を選定するのが非常に上手だったと思う。
少なくても現在の読書癖の基本は母によって築かれたといっても過言ではないだろう。

ただ、妹が生まれてからは読み聞かせをしてくれる母を独り占めすることができなくなり、見様見真似で自ら本を読み始めた。

当時は2歳だったので、複雑な書籍は読むことができなかったが『こすずめのぼうけん』(ルース・エインズワース 作 / 石井 桃子 訳 / 堀内 誠一 画/ 福音館書店)レベルのものは読めていた。
(記事のために書籍の詳細を調べたけれど、翻訳者が石井 桃子氏だったとは!)

3,4歳ぐらいになると読める本レベルも上がり『エルマーのぼうけん』(ルース・スタイルス・ガネット 作 / わたなべ しげお 訳 / ルース・クリスマン・ガネット 絵/ 福音館書店)シリーズが愛読書になっていたと思う。

こう振り返ってみると私の2~4歳は福音館書店に育てられていたのだ。
そして「ぼうけん」に憧れを抱いていたのだろう。

5歳になり、父の仕事の都合でアメリカのボストンに住むことになり、そこで私の読書史における革命が起きる。
それはある意味「ぼうけん」の始まりだった。

具体的には、今まで日本語でしか行ってこなかった読書という行為に英語が加わったのである。(つづく)

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