3-3.「道徳の子」を読んでみんなに伝えたいこと
こんにちは、はりねずみです。
今日は、Xで話題のこちらの漫画を読んで、感じたことをお伝えします。
きょうだい児、障害児の親御さんだけでなく、みんなに1度読んでいただきたいです。
道徳の子を読んでみよう
まずはこちらをご覧ください。
皆さんはこちらの漫画を読んでどのように感じたでしょうか?
ネット(X)の声
きょうだいたちの意見は、
「リアル」
「過去を思い出し胸が詰まる」
当事者でない方は
「ストーリーが重い」
「地獄のようだ」
「福祉の手落ち」
一方で、保護者の方などは
「うちはちゃんとできている」
「母親にスーパーマンになれというのか」
などの反応も見かけます。
私の感想
最初の感想は、我が家は弟がここまで重くなかった分、まだ恵まれていたかも、でした。
幼稚園では「この年齢だとはっきりわからない」と言われ、
私が通った小学校は問題児が多かったため、「このくらいの子はたくさんいますよ」と言われ…
弟は、登校拒否や不登校を挟みつつ通常級に所属しました。
そのため、「お前の弟「がいじ」なんだろ?」の手のいじめは受けていません。
一方で、もっと早い段階でわかっていたら、主人公のように「弟が特支にいることをからかわれる辛さも抱えたんだろう」と思ってしまいました。
そして、こっちのほうが辛いだろうな、とも。
だからこそ、主人公に感情移入し、自分の辛さの何百倍もつらい思いをしている彼を思い涙がこぼれました。
私がきょうだい児の1人として伝えたいこと
きょうだい児の保護者の方々へ
日々の育児お疲れさまです。
ここまで読んでくださった方は、おそらく日々の育児に奮闘していると思います。
ご実家を含め、家族の協力を得られていてもいなくても関係ありません。
あなたは頑張っている、
という事実を認識して、
まずは自分を褒めてください。
ただ、少しだけ振り返ってほしいのです。
(きつい言い方をします)
我が子(きょうだい児)を自分2号や奴隷のように扱っていませんか?
具体的にいうと、
1.きょうだい児が障害児の面倒を見させることが当たり前になっていませんか?
2.健常児兄弟が仲良く遊ぶレベルを、障害児+きょうだい児に求めていませんか?
3.常に障害児を優先することをきょうだい児に求めていませんか?
4.障害児育児の愚痴をきょうだい児にぶつけていませんか?
他にもたくさんありますが、自分が幼いときに何度も辛いと感じたことを書きました。
また、そんなときのきょうだい児の気持ちはこんな感じです。(一例です)
時々頼られるのは褒められて嬉しい、でもずっとは辛い。
きょうだい児も子ども、自分のコミュニティを邪魔されるのは居場所がなくなって辛い。
仕事、家事、障害児の育児で大変なのはわかってる。
でも、健常児と障害児を両方育てているからこそ、障害児の面倒を見る大変さわかるよね?
そんなに高度なこと求めないで。
私を大人として数えないで。
私は障害児の兄弟を常に敵だとは思ってない。
そんな兄弟の悪口(当時は愚痴が全て悪口だと思ってた)をずっと聞いてるのは辛い。
でも兄弟の味方をすれば両親は怒る。
私はどうすればいい?
Xの感想にもありましたが、別にきょうだい児は両親にスーパーマンになることを求めてはいません。
子供ながらに両親の大変さを見ています。
スーパーマンのようになり潰れてしまうくらいなら、障害児と同じくらい自分を見てくれなくてもいいとすら思っています。
きょうだい児は、家庭が安全、安心な場所だと認識したいのです。
時々でいいから、私を見てもらえる日がほしい。
いつもじゃなくていいから、私を子どもとして扱ってほしい。
普通のこども以上のことを求めるなら、「ありがとう」の一言がほしい。
毎日完璧にするのは難しいとわかっています。
でも、
障害児育児を夫や妻、公的サービスに任せて、両親の片方が半日だけでも時間を作ること、
は不可能なのでしょうか?
きょうだいに何かを任せたときに、感謝の気持ちを伝えることはできませんか?
当事者でない方々へ
まずは、このような漫画を読み、記事をここまで読んでいただき、ありがとうございます。
きょうだい児のことを初めて知った方、名前は知っていても実情を知る機会がなかった方はとても驚いたと思います。
でも、これはフィクションではなく、きょうだい児が抱える現実です。
子どものときに抱える問題や悩みは、
生まれたときから姿が自分と違ったり、兄弟に障害があることを親から告白される。
両親に兄弟のお世話係にされる。
障害のある兄弟により行動が制限される。
親の手がかからないようにするのが当たり前、
何なら兄弟ができない分まで期待だけされる。
学校で兄弟の障害についてからかわれる。
健常児しかいない友達には相談できない。
障害児のいる兄弟に相談しても辛さが違うと誤解される。
だからといって、大人には相談できない。
進路が制限される、あるいは遠回しに医療福祉を勧めてくる。
大人になってからも、
職場(通院の付き添い等で休暇を取る場合)や恋人へのカミングアウト問題、
自身の結婚(兄弟の障害を理由に断られるリスク)
親と兄弟のダブル介護、
親亡き後問題…
正直問題ばかりです。
でもきょうだい達は毎日戦っています。
だからこそ当事者でない皆さんの力をお借りして、少しずつ問題を解決していきたいと私は考えています。
Xでは支援の拡充が叫ばれていました。
確かに、きょうだい支援が不足している今、支援の拡充も必要です。
当事者支援の拡充、家族支援の拡充、きょうだいの居場所づくりは、きょうだいの肉体的、精神的負担の減少に繋がります。
しかし、必要なのはそれだけではありません。
例えば、偏見や無理解を減らすことも、きょうだいの負担を減らすことではないでしょうか?
きょうだい児が困っているとき、声を掛ける。
自分にできることはないか聞いてみる。
きょうだい児が勇気を持って相談してきたら、気持ちを受け止める。
自分の手に負えない場合は相談場所を教える。
きょうだい児は大人を信用しきれない場合が多く、始めから素直に相談できることは多くありません。
また、相談するのが辛くて話せないことも少なくありません。
でも、こんなときは相談してね、こんな相談場所があるよ、というメッセージを伝えてほしいのです。
選択肢があることを知るだけでも、いざというときにすべきことがわかるという安心材料の1つになるので…
お願い
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(何故かnote海苔プランが動いていないことがあるため…🙇♀️)
終わりに
ここまで読んでいただきありがとうございました!
私はきょうだいの代表をしているわけではありません。
言いすぎてしまったなと思う所は何か所かありますが、迷った末そのまま載せることにしました。
これは私の気持ちです。
無理解や偏見がなくなり、支援が拡充することで、きょうだいの不当な生きづらさや差別がなくなったらいいなと思います。
最後まで本当にありがとうございました!
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