膝関節 第3回 《膝蓋下脂肪体について》
今回は、膝の痛みに焦点をあててお話します。
医者自らが被験者となり,全身麻酔なしで膝関節に関節鏡を行い,痛みのマッピングを行った.結果,軟骨は刺激しても痛みを感じない.半月板は軽度の痛み.これに対して関節包や滑膜、脂肪体には痛みが多かった.(Dye SF, et al 1988)
膝の痛みの原因として、一番に上がるのが膝蓋下脂肪体(IFP)だと思います。
私の普段の臨床でも、膝痛で対応する8割程度の患者さんに、この部位の圧痛所見がみられます。
エコーで見ると以下のように動きます。
そして、膝の深屈曲で膝蓋骨下へ、完全伸展で内側膝蓋支帯に、脂肪体が滑り込みます。
そして
私の普段の臨床でも、上記のような場所に圧痛所見がよくみられます。
エコーを用いながら、細かく圧痛所見をとると下記のようなことが、よくあります。
そのため、普段の臨床では、下記のような感じで膝蓋下脂肪体をリリースしています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。次回に続きます。
引用:Dye SF, et al,1998: Conscious neurosensory mapping of the internal structures of the human knee without intraarticular anesthesia. Am J Sports Med, Nov-Dec ;26(6):773-7.
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?