短編物語「小粋な夜道」

月光(げっこう)に照らされた田舎道に、
拳の様なうんこが落ちていた。

通り道にあるもんだから、通りすがりに横目でチラリと見てみた。

「ゲッコーッッッ。」

そこには、こちらに気づいて驚いた顔をしているゴツゴツしたカエルがいた。

目を真ん丸にしてこっちを見てるもんだから、こっけいでひとりで笑ってしまった。

なんだか考え込んでいた事があほらしくなってきた。

「この世を難しくしているのは自分かもね。」

なんだか賢くなった気がした。

フンと鼻を鳴らして、振りかえった。

カエルはもういなかった。

振りかえるなって事?いや、カエルに何を思わせられてるんだろう。

夜に余計な事を考える事はやめて早くおうちに・・・かえることにしよう。

・・・。

今日も元気だ。

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