血色 【#5】
朝1限の張りつめた寒い冬の教室。
君は、頬を上気させて教室に入ってきた。
さっきまで何をしていた。
寝起きか。
朝風呂入ってきたか。
走ってきて、息が上がったか。
彼女と朝から戯れてきたか。
お酒でも飲んできたか。
自慰行為で絶頂してきたか。
熱い飲み物でも飲んだか。
私は、あなたの赤い頬がとても好きだ。
いつだって赤く艶々としたその頬は生命力に満ち溢れていて
すてきだ。
触れそうなぐらい、近づいたものなら、暖かそうで、
抱きしめられたものなら、その強い肉体と体温で
私はとろけるのだろう。
そして、私の心は、遥か遠くの温泉の地に着地するのだろう。