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これからの時代に必要な"地域データ分析"その2

こんにちは!
早川都市計画の稲垣です。

少し時間が空いてしまいましたが、前回の私の記事にてご紹介した「地域データ分析」の続きについてお話したいと思います。

前回の記事はこちら!
これからの時代に必要な”地域データ分析”その1

0. 地域データ分析の概要


前回の投稿からかなり時間が空いたしまったので、前回の復習も兼ねて改めて地域データ分析の概要について記載します!

【地域データ分析とは】
 「RESASやe-Statといったオープンデータの活用、現地調査やヒアリングといった一次情報の取得を通して、地域の特性内在する課題を明らかにすることで、データ(EBPM)に基づいた確度の高いプロジェクト企画提案を行うこと」です。

【地域データ分析の目的】
 現在、全国の自治体では、人口減少、経済の衰退、財政難など様々な課題を抱えています。
 ”まち”としての機能を維持し、持続可能なまちづくりを実現するには、地域再生、地域活性化を進めていくことが必須であり、そのために、流行り思いつきのアイデアに頼ることではなく、”まち”の現状を分析し、内在する課題を抽出、解決策の提案へ繋げる”地域データ分析”が重要となる、と私たちは考えています。

 実際にいくつかの自治体とお仕事させていただいていますが、役所・役場の関係者の中でも把握していなかったような"まち"の長所や課題、意外な一面を知ることができたという声を頂いております。


1.地域データ分析の手法 その2「地域データ分析」

 地域データ分析の工程は、フェーズ1の「基礎データ分析」、フェーズ2の「地域データ分析」の2つに分けられます。

 前回、フェーズ1の「基礎データ分析」について説明させていただいたので、今回はフェーズ2の「地域データ分析」についてご紹介します!

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 ざっくり説明しますと、フェーズ1の「基礎データ分析」で導き出した仮説と解決策を細分化するために1次情報を取得し、より確実性の高いプロジェクト提案を作り上げる、というのがフェーズ2の「地域データ分析」になります!

【1次情報の取得】
 1次情報というのは、いわゆる「現場の声」ということですね。仮説に基づいた提案をより具体的・確実的にするために、提案の関係者を対象にアンケートヒアリング現地調査を行うことで、地域に携わっている者にしか分からない情報を取得します。
 一次情報の取得によって、オープンデータ上では抽象的だった地域の問題の原因を、根本的な部分まで突き止めることを狙っています。
 そのため、私たちが行うアンケートの内容はかなりニッチな部分を問うものが多いです!笑


【イシューの見極め・分解 ~ サブイシュー分析】

 イシューとは「問題解決するための課題」を指します。ちなみにこの”イシュー”という言葉は、慶應義塾大学SFC教授でヤフー株式会社 CSO(最高戦略責任者)である安宅和人さんによる著書「イシューから始めよ」で定義されている”イシュー”を引用しています。
 1次情報を取得した結果、「対象地域の”イシュー”は何なのか」、また、それを細分化した「”サブイシュー”は何なのか」、を突き詰めていくことで地域の特性課題の構造を言語化していくことで誰にでも確実に理解できるようにしていきます。


【仮説推論の検証 ~ プロジェクト提案】
 先程の工程で明らかになった”イシュー”、”サブイシュー”を解決するために最も適切な施策(仮説)に対して、ブレストを重ねることで「本当にその施策で問題を解決することができるのか」「本当にその地域に適しているのか」を議論し、ブラッシュアップします。
 それらを資料としてまとめて提案まで行う、までが「地域データ分析」の一連の流れになります!


2.まとめ


 地域データ分析を生かした地域に貢献する施設利活用のための「企画・計画」ができるようになったことで、「企画・計画」→「設計」→「施工」→「管理・運営」の「施工」以外の部分をすべて担うことができる、という強みが新たにできました。

 以上が私たちが注力している「地域データ分析」についてのご紹介になります。いかがだったでしょうか!
 次回以降は、「地域データ分析」を生かした事例の紹介、また、「管理・運営」の面で早川都市計画が構想および実装予定のアイデアについてご紹介できたらなと思います!

最後まで、ご覧いただきありがとうございました!
 




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