見出し画像

感染者の窓

マリエが部屋のドアの前に来て、「これ、朝ごはんだから食べてね」と電話をして、部屋のドアの前に置いた。
マリエがガタンガタンと階段を降りていく音が聞こえ、お盆を下げて洗っている。
マリエが「ミキオ、ちょっと困った事があって、幼馴染のユウダイ君居たでしょ?あの子もコロナですって」と階段から大きな声が聞こえて来た。
ミキオが「コロナが増えてる。やばいな。俺の知り合いばかり被害を受けている」とユウダイの事を気に掛けていた。
感染したからと言って、今すぐには体調が戻るわけでもないし、喉が痛いし、声は出ないし、咳は出るし、本当に辛い。
それはコロナに掛かった事のある人が知る辛さだ。
そんな事をミキオは考えていた。
それでも自分の体調が心配なミキオは、自分の部屋で寝てばかりいて、マリエが「ミキオ、体温どう?」とミキオに聞いた。
部屋からミキオが「37.5℃だよ。まじ暑いし、辛い。これだったら、このままなら半袖でも良いくらいだ」と長袖の袖をまくりあげ、ウェットティッシュで顔を拭いた。

この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?