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【効果的な訪問リハビリ】利用者さんとの会話はゆっくり話す?早口?どちらが良い?

訪問リハビリの利用者さんの多くは、65歳以上で介護保険を持っている”高高齢者”がメインになります。

この利用者さん=高齢者との会話において、大きくはっきりとした声で話す、猫なで声にしない、敬語を使うなどは、職場の上司や先輩から指導されると思います。

また、ゆっくり話す=高齢者にとって聞き取りやすい、丁寧に感じさせると考え、早口は訪問リハビリの業務中には使わないことが一般的かもしれません。

しかし、ここ最近の65歳以上の利用者さんの多くは、高齢者扱いされたくない方々が多くいらっしゃいます。

※国民調査では、高齢者=70歳以上、80歳以上と考える方が年々増加しています。
また、65歳上になっても、活発に動いている(仕事や趣味活動、ボランティア、自治会活動)方が増えてきています。

そのため、セラピストが安易にゆっくり話していると利用者さんが不愉快に感じてしまったり、好感を持ってくれなくなる可能性があります。

そこで、今回は、ゆっくりと話すことと早口で話すことの効果について紹介します。

是非、最後まで読んで効果的な会話ができるように参考にしてほしいです!


ゆっくりと話すことの効果

ゆっくりと話すことの効果は、”説得力”と”安心感”になります。

しかし、この効果は万事に通用するわけではありません。

利用者さんの考えにセラピストが共感した内容で会話を進めている時のみ、効果を発揮します。

例えば、利用者さんから「駅まで歩けるか、やってみたい」と言われた場合、セラピストとしても実践的な歩行練習になるため、是非やりたいと感じると思います。

その時、歩行補助具の使い方、屋外歩行時の注意点などについて会話では、セラピストがゆっくりと話すことで説得力を上げることができます。

何気ない雑談の始まり、体調確認の問診、セラピストの自己紹介や新しいリハビリに関する情報提供などの際には、ゆっくりと話してしまうと逆効果になることもあるため、注意が必要です。


早口で話すことの効果

早口で話すことの効果は、”説得力”と”自信”になります。

しかし、この効果も、万事に通用するわけではありません。

利用者さんに新しい情報を提示する時や情報をもとに利用者さんの考えを変えたい場合にのみ、効果を発揮します。

例えば、利用者さんから「腰が痛いから揉んでほしい」と言われ、セラピストの評価としては活動量が少ないために痛みが生じていると考えた場合。

私は、以下のような情報を提示します。
「痛みについて少し説明させてください。
痛みは、骨膜、硬膜、筋膜、真皮、関節包にあるセンサーが反応することで脳に伝えられて感じます。
このセンサーが反応してしまう条件は、酸素不足になります。
そのため、筋に対してマッサージすると血流が良くなり、痛みが減ります。また、運動によって筋肉を動かすことで血流を高める事でも痛みが減ります。
〇〇(利用者)さんは、血流を良くするためにマッサージと一緒に運動もやりましょうね!」

上記のような情報提供をする際には、早口で話すことで利用者さんに情報を精査する時間を与えず(ツッコミをいれさせない)、説得力を高めることができます。

また、早口でスラスラと話すことで情報の信頼性が高い=自信があると感じさせることもできます。

しかし、雑談時の早口は、利用者さんの話す隙を与えることができないため、注意が必要です。

早口でずっと話していると、自分の話ばかりする人というレッテルを張られてしまうかもしれません。


まとめ

今回は、ゆっくりと話すことと早口で話すことの効果について紹介しました。

利用者さんの考えにセラピストが共感した内容で会話を進めている時には、ゆっくりと話し、新しい情報を提示する時や情報をもとに利用者さんの考えを変えたい場合には早口で話すことで、説得力を上げてくれます。

つまり、状況に応じてセラピストが話すスピードを変化せることが大事になると思います。

利用者さん=高齢者だからといって、ゆっくりと大きな声で話すのではなく、基本的には普段、同僚や先輩と話している時と同様の声量、スピードで会話を進め、状況に応じて意図的にゆっくりしたり、早口にすることで、利用者さんと適切なパートナーシップを築き、リハビリを進められると思います!

是非、やってみてください!

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