幡野広志
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カメラと体が合ってない人
写真のワークショップをやっていると、北海道から沖縄まではもちろんのこと、離島の参加者さんもいたりするのでしっかりビビる(東京にきたついでに中古のカメラ屋さんいってみてね)。
これまでに500人以上の参加者さんのカメラをみて、なんとなく感じたことなんだけど、カメラと体が合っていない人が多い。
カメラはなんでもいいのだ。高いカメラがいい写真を保障してくれるわけじゃない。本気でカメラはなんでもいい。
AIに淘汰されるよりも前に
たいていの人は「写真を撮られたくない」ということを写真を撮る人は知っておくと、大きな差が生まれます。だけど写真の差ではありません。
モデルさんやタレントさんや、コスプレをしている人はまた別なんだろうけど、だいたいはみなさん写真を撮られるのが苦手です。
取材をうけるような著名人の方でもインタビューはいいけど、写真撮影は嫌だなぁ……という人が少なくないです。
顔で勝負も商売もしていない人を取材す
たくさん撮るから嫌でも当たる
日本骨髄バンクのドナー登録者向けの冊子『骨髄バンクNEWS』の撮影をした。文章も書いている。ドナー登録している方には郵送されると思う。
白血病は血液のがんの一種だ。若い患者さんが多く、競泳の池江璃花子選手が罹患したことで知った方もいるだろう。白血病は若い患者さんが罹患する割合が最も高い。
40年前は未成年の白血病患者の5年生存率は10-20%と低く、ほとんどの子どもが亡くなっていた。
現在は
肉を焼く前に鉄板をキレイにしよう
タイムラインに料理人の東山広樹さんの投稿がたまたま流れてきた。この写真にやられた。東山さんが旅行先の中国で食べた料理の写真なんだけど、めちゃくちゃいい。
投稿の内容を含めてすごく楽しそう。こういう投稿に巡り会えるのがSNSの魅力だと思う。
写真が上手いってわけじゃないんだけど、とにかく写真が良い。上手い写真=いい写真じゃないんだよね。
料理と料理人にたいするリスペクトもある。撮ってるときに邪
見たものを撮ればいい
山梨県バカンス村でキャンプをしてきた。村に行く前に八王子村の市場で食材を買った。市場っておもしろいよね。八王子の市場はローカルすぎて観光客がほぼいないから、インバウンドしていないのでありがたい。
カメラはリコーのGR3xを持って行った。ペグをハンマーで叩くし、薪を割って焚き火もするし、料理だってするからジャマにならない軽くてコンパクトなカメラというのが理由だ。
GR3xはなにかと便利なんだけど
自然な表情を撮りたいってよくいうけどさ
近畿大学医学部の皮ふ科のウェブサイトを毎年撮影している。ついこないだは皮ふ外科の撮影をした。
コルクボードに鶏の皮をはりつけて、皮膚がんを想定した部分をメスで切除して綺麗に縫い合わせる皮弁(ひべん)という縫合の技法なのだけど、これがすごい!
切除してぽっかりとあいた穴を塞ぐために、穴からさらにひと回りぐるっと大きく切ってから縫い合わせる。
ズブの素人には関係ないところを切っているように見える
スイカとレンズは中心が美味しい
“スイカとレンズは中心が美味しい”今日はこれだけを覚えて帰ってほしい。
スイカは三角に切った頂点がいちばん美味しくて、皮側に向かうと味が落ちる。つまり丸いスイカの中心部分が美味しいことになる。
スーパーで売っているカットフルーツのスイカは中心部分だけを使っているそうだ。スイカがフルーツかどうかはまた別の議論なんだけど、とにかくスイカは中心が美味しい。
レンズもスイカとおなじだ。画面の中心がキ
うまいけどダメな写真とヘタだけどいい写真
美術館の白い壁をイメージするとわかりやすいけど、撮影スタジオにはホリゾントという白い壁がある。
スタジオではこの白ホリをペンキで塗る作業がある。スタジオで働いていると間違いなく上手くなる技術のひとつがペンキ塗りで、スタジオの仕事ではめずらしく長時間の単調な作業になる。
いい写真ってなんだろうな?と考えたり、将来フォトグラファーになれるのかな?みたいな不安にのまれながらペンキを塗る。無音のスタジ