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第39話 バスコダガマ

予備校に行き授業を受ける。私は自宅からおにぎりを持ってき忘れたことに気付きがっかりする。投影されたビデオの内容にもがっかりさせられ意気消沈した。

皆は朝から焼きそばを食べていたが私は昼まで我慢することにする。予備校の流しの方からはまだ焼きそばの麺がふやける匂いがしており空腹を刺激する。

雨が降っているせいか受講者が多いため別館のコウラクビルへ移動することになった。外に出てコウラクビルに向かうがいつもより遠い。移動ついでにコンビニに友人と立ち寄るが中学校の頃の吾津先生がいて驚く。今日の授業の講師でもやるのだろうか。

私はお金を忘れた気がしたが運良く財布の中にお金はあった。ついでに鞄の中にはイチゴのお菓子があったため空腹になっても凌げそうだ。

黄色い看板を越えるとコウラクビルがあった。デザイン科らしき女の人が三人いる。教務の人もいるが男の人は眼鏡を掛け、真ん中の女の子が何かを言っている。

階段を上るが、階段がとても長いので危険に感じる。大丈夫だと自分に言い聞かせたものの、いつまで続くのか不安になってくる。一番上まで登るがドアも何も無い。仕方が無く降りることにするが、いつの間にかまた階段を上っている。扉は壁にあると思っていたので気が付かなかったが、最上階の天井に四角い扉があることに気が付く。ジャンプをして何とか天井から抜けることができるが、階段の下でもたもたしている平岩君を引っ張り上げる。平岩君は痩せているが重い。内野君が手伝ってくれるが、相変わらずぬいぐるみを来たままだ。屋上にはスペースがあり穴が空いている。相当高い所まで来てしまった様で足がすくむ。屋上は段ボールでできており怖い。

「危ないよ。」

私は帰ろうとするが皆が止めに入る。こんな屋上にいるよりかは帰った方が安全だと思うため階段で帰ることにするが、予想通り階段は崩れて私は高い所から落ちた。ビルが段ボールのおかげか、嵩張って衝撃はそれほどなかった。

通学定期の割引をするために、急いで教務に行って名前を書く。フクザワユキチと名前を書いて出し怒られてしまった。もう一人はバスコ=ダ=ガマと書いて怒られた。


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