やまだまさかつ(畑会、東京キャリアファーム)

東京八王子で非農家でありながら農の事業を展開してます。 畑会は農業体験をベースとして、…

やまだまさかつ(畑会、東京キャリアファーム)

東京八王子で非農家でありながら農の事業を展開してます。 畑会は農業体験をベースとして、イベント、体験農園、研修事業、町おこし事業など幅広く活動しています。 ここでは、読者のみなさんに「農のあるライフスタイル」の可能性について実践の現場も交えながら話していきます。

最近の記事

テクノロジーとマーケティングの力で「農福連携」への挑戦

先日、八王子市で農福連携している「エシカルベジタブル」さんへ訪問しました。 立ちあげたのは、代表の渡辺章子さん。 農を通じて、就労移行支援や自立支援を行っている事業所で、立ち上げてちょうど3年目になります。 現場に訪問し、お話を聞かせていただきました。 渡辺さんは、私が研修事業「東京キャリアファーム」を立ち上げた時の第1号の研修生でもあります。 私が教えたことは、ほとんど無いですが(笑)。 あれよあれよという間に、法人を立ち上げ、八王子市認定農業者になり、農地を借りて活動さ

    • 東京の新規就農の登竜門「東京農業アカデミー」

      東京都八王子市に東京農業アカデミー 八王子研修農場(以下、東京農業アカデミー)があります。 先日、複数の議員の方と一緒に視察に伺うことになりました。 東京の新規就農増加の流れを受けて 全国には「農業大学校」という農家になりたい人のための研修機関が存在します。農業大学校は全国のほとんどの都道府県に設置されています。 しかし、農業大学校は東京には存在しておらず、東京で新規就農をするという発想自体が無かった時代がありました。 そこから2009年に東京で初の新規就農者、井垣さん

      • 東京都が進める『都民農園』という新しい農コミュニティ

        東京都小金井市に、東京都が進めている初の都民農園があります。 今回は、こちらの農園に訪問させていただきました。 もともとこちらの都民農園は、知り合いの農家さんや農業関係者などが関わっていることは知っていたのですが、私自身は今回、初訪問でした。 訪問のきっかけは、私の研修事業の研修生がこの都民農園のスタッフであったこと。 上司の方を紹介したいということで伺いました。 とてもありがたい縁です。   こちらの都民農園は武蔵小金井駅の目の前にあります。 駅から近すぎてビックリしまし

        • 戦前から農業を支えていた『東京都農林総合研究センター』の展望

          先日、東京都立川市にある公益財団法人東京都農林水産振興財団が運営している「東京都農林総合研究センター」へ視察に行きました。 東京都の外郭団体である公益財団法人「東京都農林水産振興財団」の施設であり、研究成果を担い手育成や経営基盤の強化、森林循環、農林業の収益性、高付加価値を生み出す畜産や漁業、都民への食と緑の生活向上など幅広く目指しています。 事業は、「農業振興、畜産」・「水産資源拡大」「森林循環と林業振興」「試験研究」 の4分類に分かれています。 組織や部署、プロジェクト

        テクノロジーとマーケティングの力で「農福連携」への挑戦

        マガジン

        • 環境分析
          1本

        記事

          『コミュニティガーデン』という都市農地活用の選択肢

          先日、日野市のコミュニティガーデン「せせらぎ農園」に行ってきました。 そのコミュニティガーデンでは、日野市民が中心となり農地を活かしながら生ごみを減らす活動をされています。   以前の日野市は、一人当たりの不燃ごみの排出量が多摩地区でもワースト1位になり、全国平均の2倍以上と厳しい状態でした。 その後、日野市が市民とともに「ごみ改革」をすることで、今では一人当たりのごみの排出量が全国1位になるほどの変革を見せることに。 その成果の背景には、この「せせらぎ農園」が大きく寄与して

          『コミュニティガーデン』という都市農地活用の選択肢

          都市部で農に関わりたい人が増えている理由

          東京では農に触れたいという人が増え続けています。 コロナ禍には、その傾向が顕著になっていましたが、コロナ禍が終わった後も、ブームとして終わることはなく、確実に増えているのを感じています。   その理由として 一般的社団 畑会 (ハタカイ)では、サラリーマンなど一般の方に向けた農に関わる道を探すための研修【東京キャリアファーム】を立ち上げて5期を迎えていることからも実感しています。 ほとんど募集などかけず、検索で上がることも少ないにも関わらず 毎年10名前後の方が入っていただ

          都市部で農に関わりたい人が増えている理由

          八王子の牧場にある体験農園の魅力

          こんにちは!今回は私たちのお仕事も紹介したいと思います。 経営や農地の一般論は話しますが、自分達の事業の説明などの具体的な事例を交えながら、これから書いてみたいと思います。 東京都八王子市小比企町には東京でも有数の大きな牧場があります。 それが磯沼ミルクファーム。 この牧場では、100頭近い乳牛が飼育されており ホルスタインやジャージー以外にも6品種の牛がいる珍しい牧場。 また直売所やカフェが併設されており、放牧場を眺めながら乳製品、加工品の販売、アイスクリームなどが食べ

          農業には2つの世界観がある!~議論を混乱させる原因~ 後編

          農ライフスタイル実践研究所の山田です! 前回の農に2つの世界があるという話の続きです。 前編 https://note.com/tab_lab/n/n3c0c81f314b3   では、どういう世界があるかというと 僕自身の言葉で表すと 【産業としての農】と【ライフスタイルとしての農】の2つに大別できると思っています。 さらに細かく分類はできるのですが、今回はこの2つの分類について話してみたいと思います。 まずざっくりとキーワードごとで分類してみると 【産業としての農】 経

          農業には2つの世界観がある!~議論を混乱させる原因~ 後編

          農業には2つの世界観がある!~議論を混乱させる原因~ 前編

          農ライフスタイル実践研究所の山田です! さて、復帰して最初のブログ記事を書いていきたいと思います。   一番はじめに書きたかったこと。 それは・・ 【農業には2つの世界観がある】ということです! ちょっと書いてみます。 これは私がやっている研修の最初の方に話す とても大事な内容でもあります。   僕は10年以上、農家さんと関わり 農業をいろんな視点から調べていたのですが 途中から、話が かみ合わないところがチラホラでてきました。 例えば、これから農業は盛り上がっていく!稼げ

          農業には2つの世界観がある!~議論を混乱させる原因~ 前編

          ブログ再開にあたり、再度自己紹介

          畑会の山田です!ブログ再開にあたり自己紹介をします!   本名は山田正勝(まさかつ)。出身は福岡。 ※農業系議員の山田正彦氏や勝彦氏とはまったく関係ありませんw 大学時代に八王子に移り住み、大学卒業後は自衛隊で4年間勤務。 その後は、住み慣れた八王子にいながら都心でサラリーマン生活をしていました。   農業に関わるきっかけになったのは、3・11の地震。 食糧・物流・インフラが麻痺し、多くの方が亡くなる悲しい震災。 いかに自分達が無力であり、この社会が脆弱かを感じる機会になりま

          ブログ再開します!

          たいへん、たいへんご無沙汰しております! 一般社団法人 畑会 の山田です。   3年以上、お休みをしていましたブログですが この度、復活することにしました! 誰も待ってなかったと思いますが お待たせしました!(矛盾)   今までの記事を見ると都市農業の農業経営の話でしたが ・農のライフスタイル ・農を通じたコミュニティ・まちづくり ・私達の活動紹介や農家事例 など も追加して書きたいと思います。 ブログのタイトルも変えました。 「農ライフスタイル 実践研究所」としました。 【

          投稿お休みしておりますm(_ _)mその代わりに新しい事業を立ち上げました~

          お久しぶりです。畑会の山田です。 こちらでもいろいろと投稿したいのですが、なかなか時間がなく投稿がしばらくお休みしております。すいません。 その理由として新しい事業を立ち上げまして、そちらのほうに全力で力を費やしている状態です。 それが 東京キャリアファームという事業。 http://tokyo-c-farm.com/ 内容としては以下のような内容 【東京で、短期間で。自分の農のキャリアを見つけてみませんか?】 ・東京で農に関わりたいけど、どう関わればいいのか

          投稿お休みしておりますm(_ _)mその代わりに新しい事業を立ち上げました~

          農業日誌を進化させて、農業経営に活かす! #会計から見る農業の経営分析

          畑会の山田です! 前回は「労働時間の見える化」の重要性をお話しました。 今回は実際に数値を入力するにあたり大事なポイントを話してみたいと思います。 何を入力すべきか この点について、農業日誌のように日々の記入が必要かと思います。 農業日誌の項目にもよりますが、ここでは数値に関わることに絞って話をします。 主に数字化するものとして大事な部門は ① 生産 ② 労働工数 ③ 会計 の3つの点です。 ①は生産に関する数字で、生産計画、圃場管理、肥料や農薬使用などの管理のために

          農業日誌を進化させて、農業経営に活かす! #会計から見る農業の経営分析

          農業の労働時間を見える化する  ~骨折り損のくたびれ儲けから抜け出すには~   #会計から見る農業の経営分析

          畑会の山田です! 前回は時給的に数値化することの重要性をお伝えしました。 今回は、さらに踏み込み、その数値化の方法とメリットについて話をしてみたいと思います。 シンプルだけど、意識の大きな変化が起きる まず最もシンプルな時給の計算方法をご紹介します。 年間の所得から労働時間を割ります。これだけです。 例えば、年間所得が300万円で 年間労働時間が2000時間(月166時間、週42時間程度) の場合、時給は1500円となります。 言い換えると1時間あたりの生産性が1500円で

          農業の労働時間を見える化する  ~骨折り損のくたびれ儲けから抜け出すには~   #会計から見る農業の経営分析

          利益を見えなくさせている農業の根本的な問題 #会計から見る農業の経営分析

          畑会の山田です!(お久しぶりです) さて今まで、都市農業にとって大事な経営指標として「利益率(粗利益率)」「資産収益率(ROA)」の話を2回ずつさせていただきました。 この2つに共通しているのは、利益という点。 この部分をさらに深堀していきたいと思います。 今までもそうですが、あまり具体的な数字の話はしていません。 数字を使いこなす上で根本的な考えの話をさせていただいています。 今回の話も、そういった類の話になりますが#会計から見る農業の経営分析のカテゴリーの中でも、中核的な

          利益を見えなくさせている農業の根本的な問題 #会計から見る農業の経営分析

          資産形成を優先すべき理由 ~ 金の卵を生む鳥を育てる ~ #会計から見る農業の経営分析

          畑会の山田です! 今回も都市農業の経営において大事な経営指標の話をしていきます。 前回は資産収益率(ROA)の話で、農地あたりの利益率の話をしました。 今回は続きで、農地以外の資産について話をします!   その資産は、設備や機械などの固定資産になります。 ビニールハウス、トラクター、軽トラ、倉庫、草刈り機などがあたります。 この固定資産を通じて、利益がどれだけでるかを検証していく話になります。 これも農地と同じように資産なので、計算式は 資産利益率(ROA)= 純利益 ÷

          資産形成を優先すべき理由 ~ 金の卵を生む鳥を育てる ~ #会計から見る農業の経営分析