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#忘れられない恋物語

「恋」をテーマにした小説、マンガ、映画、ドラマや、みなさん自身の「忘れられない恋」の体験談、オリジナルの創作作品などをお待ちしています!

急上昇の記事一覧

📕小説(ショート)【チェンジ】

 いつの間にかアジサイがこんなに咲いてたんだね。 毎日通っているのに気がつかなかったな。 アジサイの花言葉は確か 「移り気」「浮気」「変節」 青色なら 「冷淡」「無情」か……  俺が変わったって思ってるんだろうな、きっと。 そう思わせた俺が悪いの? そんなつもりはなかったんだけどな。 これってさぁ、俺が悪かったって思わなくちゃいけないことなの? 「ごめん」 とかいわなくちゃ駄目なの? どうして謝るんだ、俺? 何か悪いことした?  でもなぁ、みっともないとこ見せちゃったしなぁ

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傘のかたむき|#詩のようなもの

貴方と逢う日は 雨が多かったね 傘を持っているのに 貴方の傘 入りたがった 腕を組んでいたい・・ 私の我儘 私が濡れないように 傾けて 差すから 貴方の右肩 雨がかかってしまう 『そんなに 優しくなくて良いよ・・』 急に 泣きそうになった 夜更けの公園 ベンチ 並んで座った 帰りたくない・・ 私の我儘 寒くない様に 上着 掛けるから 煙草吸う 指さき 震えているの 『そんなに 優しくなくて良いよ・・』 ―――でも さよなら 出来なかった

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🕊️💌父さん、母さん

一人になりたいって強く思って。 物理的に距離をとった時期。 誰にも何も言われたくなくて、 縛られる生活からどうしても逃げたくて。 あの時は楽だった。 一人になったら姿見が欲しいってずっと思っていたから、安めのだけど自分でシールを貼ったりして可愛い布をかけて。 これからはお化粧もスキンケアも、とにかく自分を見る為の相棒となった。 楽しくて。楽しくて。楽しくて…。 楽しかった? なんでかな?いつからか、笑っていない自分が写り始めて。 その内、布を掛けっぱなしになった。

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【創作大賞2924応募作品恋愛小説部門】【恋愛小説】 かんざし(改訂版) 10章

                 10章 金曜日の朝は、やけに早く目が覚めてしまった。若返ってからは夜更かしも手伝って朝寝坊が常態と化し、そのことを文士的無頼とちょっと嬉しく思っていたものだが、この日早朝の目覚めはいっそ爽快であった。  洗いざらしのジーンズは、ゴワゴワ感も抜けて、鏡で確認してもだいぶ身体に馴染んでいる。腰を締めつけられる感触にも、仁平はすっかり慣れた。頭を撫で付けたブラシに白髪が絡んでいて一瞬肝を冷やしたが、それは以前のものだとすぐに合点がいった。  約束

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前を向こうと思った日

月曜日、バイトをしていたお店の店長さんの事を記事でも書かせて頂きましたが、 連絡が取れた時は久しぶりでしたし、 悲しい話を聞いたけど、それでも生きていてくれて良かったと思っておりました。 火曜日、普段と同じルーティンの日を過ごして。 そして昨日、やっぱりまた悲しい気持ちになっていました。 6〜7年の月日が空いてしまったのは個人的に引越しとかもあったのですが。 でも…それでも、もう少し早く行っていれば良かったなと。 後悔しておりました。 店長が倒れたのは世の中はコロナで

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【創作大賞2024応募作恋愛小説部門】【恋愛小説】 かんざし(改訂版) 9章

                9章 神経質な仁平は、パチンコ屋で何度か手を洗う。本音ではどこの誰とも知れぬ輩の触れたハンドルを握ることすら不潔に思えたのだが、いかんせんこれはちと病的と思い直したが、時に温もりや湿りを覚えると,どうしても手を洗いたくなる。触穢観念に近いのかも知れない。そんな理由で、その日も仁平は手を洗っていた。そこに、娘がやって来たのだ。バケツを手にしている。男女二つある手洗いの正面に鏡があって、そこに若い仁平と娘とがあからさまに映っている。そんな二人の姿

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💌🕊️諦めないで良かった

『諦める』ということに慣れようと必死だった頃がある。 でも、やっぱり夢の中の自分に逢いたい。 私はいつの間にか1人で頑張ってしまう。 周りの仲間と自分の心と。 コミュミケーションをとりながら。 怒られても、もがき続け…。 ひたすらに頑張ってみた。 こだわり続けることを止めなかった。 結果は必ず出ると信じた。 そして、信じて良かった🕊️🫧🌸

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【創作大賞2024応募作恋愛小説部門】【恋愛小説】 かんざし(改訂版) 8章

                8章 翌日、仁平は娘がカウンターの中に入るのを見届けると、まるで情念に操られた傀儡(くぐつ)さながらにその場に歩を進めていた。頭の中も、人形みたいに空洞であったのかも知れない。娘に対して何か合図を送ったのだろうか。すべて意識の埒外であった。カウンター周辺に人気はなく、一場のドラマを待っているようだ。他の店員たちの姿が、動きを止めたマヌカンみたいに見える。娘が客に対するよう、いっそ事務的に仁平に近づいてくる。それでも、カウンターを挟んで仁平と向

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私が本を読む理由

4年前、当時付き合っていた 彼氏のお母さんから 結婚を猛反対されたことを機に 本を読むようになった 説得できる語彙力のなさと 納得してもらえる知識不足が悔し過ぎて 自己啓発本が手放せなくなった 結局彼とは縁もなくお別れしたが おかげさまで読書が趣味となり 私の価値観と人生は徐々に変わっていった 小説に登場する 主人公の心情とやらにたくさん触れて どちらかといえば鈍感だった自分が 繊細な心をだいぶ知れた気がする 読んでる本によって じゃっかん気分が左右されるから 後ろ向

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【創作大賞2024応募作恋愛小説部門】【恋愛小説】 かんざし(改訂版) 7章

               7章 件の娘は、予想通り一月の五日から『白鳥ホール』に姿を現した。仁平は一方で当然と納得しながらも、もう一方では涙が出るほどの感動を禁じえなかった。たぶん、底に残っている老人の感傷なのだろう。そんな気持ちが、おのずと表に出てしまったのだ。そう。仁平は思わず娘に向かって、微笑みかけてしまったのだ。孫娘に対するような感情の発露も、若い見てくれを通してみれば、自然とあらぬ効果を持ってしまうらしい。思わずゴクリと唾を飲み込むと同時、娘は上目使いに仁平に

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ささやかな望み (詩)

ひたすら追いかけたり もっと追いかけられたいとか そんなのは、もういい 振り向くとキミがいる それが当たり前になるといいのに でも、障害が2人を阻む もう頑張れない ささやかな幸せさえ 私を避けていく 1人でも生きれる強さが欲しい 今、キミは誰の腕の中にいるの?

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甥っ子とわたし

あの日、私は両手を広げることができなかった。 私のことなど見向きもせずに、素通りされるのが怖かったから。 年末年始、兄家族が1週間ほど帰省した。 大好きな甥っ子に会える...!と家族みんな浮き足立っていた。 2歳になる甥っ子はとても可愛い。叔母バカと言われるかもしれないけど、家族であるという贔屓目なしに可愛い。 そして、すごくおしゃべりだ。大人が使うような言葉を話したりするし、接続語も使いこなしてちゃんと会話になっている。2歳児でこんなに喋れる?と驚いている。甥っ子は頭も

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元彼の匂いがする夫

ヘアワックスを新しいものに変えてみたら、私の仕上がりを見た妻が「そのワックス、○○ってやつじゃない?」とズバリ当ててきた。びっくりしてなんでわかったのか聞くと「それ元彼の匂いがするんだよね」と言う。なんと妻の元彼と同じワックスを私は買っていたらしい。 こういう場合、現夫の私としてはこのワックスを使い続けるべきか、すぐに捨てるべきか。どちらが最善の選択なんだろう。ドラッグストアで買った1000円ちょっとのワックス。それほど高級なやつではないがまだ開封したばかりで捨てるにはもっ

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秋の夜空に恋をして_6消えた彩りと温もり

旅行最終日の朝も目を覚ませば彗斗が横に居て、カーテンの隙間から木漏れ日が射し込むリビングで3人で食卓を共にした。 旅行中の毎朝と何も変わらない。 だから、最終日も幸せな時間が続くと誰もが思っていた。 しかし、彗斗が外に出て突如状況が一変する?! あれからいくつ朝を迎えただろう。 幾度目を覚ましても横にはもう彗斗はいない。 何度もひとりっきりの夜を過ごした。 そして、もう何度ひとりっきりの夜を過ごしたか分らなくなっていた。 相変わらず、あの日を最後に彗斗からの連絡はありませ

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mon ami〜猫と僕の日々|#短篇小説

雨の朝。 僕は、いつものように、神社のなまこ壁の横を通って職場へ向かった。静かな、楠の葉々に落ちる雨音まで聴こえそうな道。・・・今朝は、鳥たちの鳴き声はしない。 裁判所の、古い煉瓦の洋風建築の前で、傘を指しつつ信号を待つ。職場までは、歩いて行ける距離だ。 ―――すると、横断歩道のちょうど真ん中あたりに、黒っぽいほわほわした小さな球状のものを見付けた。 (何?あれ―――鞠? けど、うっすら毛が生えてる・・・) ほとんど車の通らない信号なので、周りを確認して慌てて謎の

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嗚呼そうだ。 この彼に対する愛を 全部自分に注いだら いいんだ。

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好きなひとと、誕生日

''指輪なくしました…!!'' ''え?!'' 締め作業のひとつである、ゴミ集めをしていた時。 左の人差し指につけていた指輪がないことに気がついた。 丁度、退勤時間だった先輩がバックヤードに入ってきたところだった。 ''やばいじゃん!'' 一緒になって、ゴミを漁る。 ビニールゴミは全部袋から取り出して探した。 ''うわ〜ないじゃん〜、、残念すぎる、、'' なぜか、指輪をなくしたわたしよりも、先輩の方が落ち込んでいて面白い。 ''なんでわたしより落ち込んでるんで

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小説『嘘の世界で、忘れられない恋をした』を泣きながら読んだ

久々に本を読みながら泣きました なんだか綺麗な恋愛作品を浴びたくなってしまって読んでたら涙が止まらなくなってた 私が個人的に大好きで泣きまくった映画「世界からこの恋が消えても」の原作者の一条岬さんの作品ということで、絶対間違いないだろうと読み進めました 余命1年の男子高校生"月島誠"くんが好きな人"美波翼"ちゃんに想いを伝えたことで映画制作に奮闘していく物語 序盤は部員みんなで試行錯誤しながら映画制作を頑張る姿がめちゃくちゃ青春全開ですごく爽やかな気持ちに 中盤から

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【創作大賞2024応募作恋愛小説部門】【恋愛小説】 かんざし(改訂版) 6章

               6章 翌日の仁平は、娘をシッカリと見詰めた。  綺麗と思う女性を見詰めるは男としての義務でもあり、その人への礼儀のようにも思われるのだ。あの大学生のように陰気な眼差しはすまいと決意しながらも、顔の強張りは抑え難い。それでも、仁平は真摯に娘を見詰め続けた。娘にして、仁平の視線に気づかぬはずはない。それでも、素知らぬ……いっそ不愉快そうな表情が窺われるのだ。娘はもしかしたら、かの大学生の一件に傷ついているのかも知れない。ならば、今自分が同じ場所で、

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坂道を転がる自転車と恋心

定期的に購入していた雑誌は、Zipperとメンズノンノ。 オシャレに憧れて雑誌を開く私の顔のど真ん中には、オシャレとは程遠い黒縁メガネが鎮座していた。視力0.1以下の筋金入りの眼鏡っ子。 オシャレをしたいならコンタクトだろうけど、眼球にレンズが張り付くとか信じられないし、コンタクトってめちゃくちゃ痛いって聞くし、そんなの無理。メガネは可愛くない気がするけど、仕方がない。痛いのは絶対にやだし。 ポケットには懐かしのポケベル。足元には足首が行方不明になったゆるゆるのルーズソッ

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