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桜井鈴茂さんの『冬の旅』を読んで、会社員だってロックンローラーなんだよってことは、会社員にならなければ、分からなかったということを思い出した。

桜井鈴茂さんの『女たち』を読んで、これは、女、ではなく、女たち、について書かれた、日本で最も優れた短編小説のひとつだ、ということを考えた。

桜井鈴茂さんの『できそこないの世界でおれたちは』を読んで、40代半ばの主人公たちがちょっと油断して滲み出してしまった、哀しみやほろ苦さや感傷や決意に心を揺さぶられた。

桜井鈴茂さんの『どうしてこんなところに』を読んで、これは、自分はできそこないのこの世界で人生のどん詰まりを生きていると、悲嘆に暮れてしまいがちな人たちにそっと寄り添い、静かに鼓舞する稀有な小説だと思った。

桜井鈴茂さんの『へんてこなこの場所から』を読んで、これは僕のために書かれた物語だと思ったし、ついでに言えば、まるでロックの名盤みたいな小説だなと思った。

桜井鈴茂さんの『終わりまであとどれくらいだろう』を読んで、大人になっても日々の生活の中で孤独を感じること、過度に感傷的になること、それらを抱えながらなんでもない顔して暮らしていくことを、そっと肯定してもらった気になった。

桜井鈴茂さんの『アレルヤ』を読んで、もて余した感傷のやり場に困って、さっきからずっとtetoraというバンドの「知らん顔」という曲を再生しまくっている。

本の感想 どうしてこんなとろにwhat am l dning here