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感想『国家の解体 ペレストロイカとソ連の最期』(塩川伸明)分冊3

感想『国家の解体 ペレストロイカとソ連の最期 』(塩川伸明)分冊2

【ソ連史は必然】ソ連構成体であったCISやバルト3国や中央アジア諸国の歴史もさることながら、東欧のユダヤやアルメニア共同体の歴史、ドイツやロシアに蹂躙されながらも東奔西走する東欧西側諸国とオスマン帝国やユーゴなどの影響を受けながらも独自性を模索する東欧南側諸国への理解に必要。

【ソ連と東欧諸国の構成】世界地図で確認していただきたいがソ連は東欧の北東諸国から西アジアのコーカサス三国と中央アジア五ヵ国から構成されていた。東欧の西側諸国は西欧列強とソ連の板挟み状態になっていた。そしてトルコやギリシャを除外した東欧南部のユニットがユーゴであった。

【世界史におけるセルビア】東欧史を勉強すると、ドイツ・オーストリア・ロシア・オスマンといった強帝国に支配された諸国の牽制や協調の理解が深まる。そのなかでもセルビアは世界史的にも大変重要な国である。第1次世界大戦勃発の端緒であるし、バルカン諸国の中核ともいえる国である。

【東欧史の難しさ】東欧史が厄介なのは東欧のなかで完結することがほぼないからである。どこかしら西欧(ドイツ圏)、北欧(スウェーデン)、西アジア(オスマン帝国)、北米(アメリカ)諸国が絡んでくる上にそこにロシア覇権主義と東欧諸国の近現代民族幻想が勃興するので益々意味がわからなくなる。

【東欧史進捗】東スラブ(ロシア・ウクライナ)だけでなく西スラブ(ポーランド・チェコ・スロバキア)と南スラブ(セルビア・アルバニア・ボスニア・クロアチアetc)の近現代運動を少しずつ追っていく事が大変ためになる。この先ユーゴスラビア(南スラブ)の文脈にも入っていくので楽しみである。

【今後の歴史学習予定】 (13)ブラジル史→(14)インド史→(15)東欧史→(16)タイ史→(17)オランダ史 ブラジル史はボルソナロ政権/東欧史はウクライナ戦争/タイ史は新未来党解党までですね。インド史は国の歴史というか南アジア史全般ですね。

ウクライナ問題 軍事と政治、歴史から考える

2年前