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植田晴人
2022年3月11日 15:45
2001年3月8日彩。今年も春が来たよ。桜がキレイだ。君は桜より美しい。墓地と桜は妙に似合っている。ここに君が眠っているとは感じたくないけど事実は変わらない。目を瞑り、数珠を付けた手を合わせる。君のことを愛して愛してやまない。亡くなった今でもあの日を忘れない。心を落ち着かせる為に深呼吸すると同時に自分が置いた線香の匂いがする。周りは静かで、鳥の音だけがする。供えた花が風に揺られた。音が微か
2022年3月10日 18:00
1999年実家に帰ってくるのは数年ぶりだ。自分の部屋の掃除していると、段ボール箱から一冊の古びた本が出て来た。表紙には『卒業アルバム1989』と記されている。いったん部屋掃除を止めてページを捲っていった。卒アルを開いたのは久しぶりだ。東京に行ってから地元に帰ってくるのはちょうど10年ぶりになる。高校を卒業してから東京に上京した。俺は黒山健一。28歳。田舎に生まれて田舎で育った。今は、しがな