相性100パーセントというお守り
「飲むよ、飲むよ!」
泡と琥珀色のビールを割合をきっちり3:7に注ぎきって、満足げな顔で夫がこちらを向いた。
「え、もう先に飲んじゃったよ……」
口についた泡を手の甲で拭って、返事する。
だって、待てないんだもん。
「はぁ?! もう!」
一瞬、ふてくされた顔をした夫が、ビールをグイっとあおる。
私も2口目を飲む。
「はー! 最高!」
半分空いたコップをドンと同時にテーブルに置いた。
校舎の4階の窓から、校庭を歩く人影を見つけた。
彼の名字を大声で呼んだ。
自分の名を呼ばれて