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探訪記

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訪れた場所と好きな空間の話
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東京ジャーミイ探訪記

東京ジャーミイ探訪記

 代々木上原にあるモスク、東京ジャーミイへ行きました。

 この日は第二回パレスチナデーが開催されていた。ツイッター(現X)を拝見していた、刺繍製品の販売を通してパレスチナ難民女性の支援を行なっている団体、パレスチナ・アマルが緊急で立ち上げたガザ支援NGO【Amal for Gaza】も出店すると知り、これは絶対行こうと決めた。

 募金した際、代表の北村さんからお話を聞けてよかった。緊張でしどろ

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旧古河庭園探訪記

旧古河庭園探訪記

 週末に旧古河庭園へ行った。ちょうど秋の薔薇が見頃でローズフェスタを開催していた。

 いろんな品種が咲いていた中で、特に「熱情」という名の真っ赤な薔薇に惹かれた。「情熱」も「熱情」も語感がすごく好きだ。情熱よりもさらに苛烈に燃え滾る熱情ってどんなだろう。思いを馳せるとこちらまで高揚してくる。
 情熱の真っ赤な薔薇は心の中で太陽に向かって燦然と咲き誇るすがたを想像できるのだけど、熱情の真っ赤な薔薇

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かはく探訪記 〜岩石・鉱物編〜

かはく探訪記 〜岩石・鉱物編〜

▼ 標本・剥製・化石編はこちら

 博物館を訪れたらぜひとも見たい鉱石があった。
最近読んだ新書『三つの石で地球がわかる 岩石がひもとくこの星のなりたち』に、心を惹きつけてやまないことが書いてあったのだ。

 わたしの理科分野知識は高校入学後に硬直してしまったので、読んだだけできちんと理解できたとはいえないのだが、地球というスケールの大きな概念がさらに奥深く壮大に感じられて面白かった。

 という

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かはく探訪記 〜標本・剥製・化石編〜

かはく探訪記 〜標本・剥製・化石編〜

 先日、国立科学博物館の常設展を見学した。

科博へいざ行かん 少し前に読んだ『生物を分けると世界が分かる』という分類学入門の新書がとても面白く、博物館や標本に興味が湧いてきた。

 分類学が発展した歴史的背景には「この世界は神が創造したものだから、自然を知れば神の御心を知れる」みたいな西洋の宗教的理由もあったようだが、信仰生活を送っていない人間的にはあまりぴんとこない。それ以上に著者の知に対する

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すみだ水族館探訪記②

すみだ水族館探訪記②

 前回の記事でペンギンとクラゲについて書きそびれていた。

 すみだ水族館のペンギン達は以前からTwitter等で暮らしを見守っていたので、初めて実際に会いに行けて嬉しかった。
 ちなみに、かれらはスカイツリー青春白書とも呼べるような複雑なペンギン模様を繰り広げている。わたしより社会的な生きものだ……。

 とはいえ、訪れたのは夜なので皆まったりしており、思い思いにぷかぷか浮かんだり岩場でぼーっと

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すみだ水族館探訪記 〜安らぎの底で〜

すみだ水族館探訪記 〜安らぎの底で〜

 ある晩、IKEAのサメのぬいぐるみと共にジュール・ヴェルヌの『海底二万里』を読んでいたところ、厭人的なネモ船長にシンパシーを覚えてしまい、いてもたってもいられなくなった。わたしも海の世界を感じたい。泳いでる魚が見たい。
 というわけで、俗世を離れた海の底に潜るべく、以前から興味のあったすみだ水族館へ行った。
 せっかくなのでブルーナイトアクアリウムの演出が始まる18時以降に訪れた。音楽や照明がゆ

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