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かはく探訪記 〜岩石・鉱物編〜

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 博物館を訪れたらぜひとも見たい鉱石があった。
最近読んだ新書『三つの石で地球がわかる 岩石がひもとくこの星のなりたち』に、心を惹きつけてやまないことが書いてあったのだ。

マントルをつくっているのは緑の橄欖岩です。地球の地下深くは、美しい宝石のような緑色の石がびっしりと詰まった世界なのかもしれません。いつか掘削技術が飛躍的に向上して、そんな光景を目の当たりにできる日を夢見ています。

『三つの石で地球がわかる 岩石がひもとくこの星のなりたち』藤岡換太郎著,講談社,p40

 わたしの理科分野知識は高校入学後に硬直してしまったので、読んだだけできちんと理解できたとはいえないのだが、地球というスケールの大きな概念がさらに奥深く壮大に感じられて面白かった。

 という訳で、かんらん岩を見た。
 変質しているから全体的に黒と茶っぽい色をしていて、かつての緑色を思い起こさせる名残はなかったが、へえ〜これが!と実物を見られて面白かった。

かんらん岩

 北海道のアポイ岳ジオパークでは新鮮なかんらん岩が見られるそうだ。
アポイのかんらん岩はとても新鮮」と、山のホームページに漁港の魚市場みたいな文言が書いてある。岩石にも鮮度があるんだというのが面白い。おいしそう。
 ゆるキャラのカンランくんが気になってしまった。プロフィールがそのまんますぎて可愛い。

 閑話休題、かんらん岩の隣にあった蛇紋岩はところどころ苔むしたような緑色の部分があったので、元はこんな感じの色なのかなぁと思った。

蛇紋岩

 うきうきしてミュージアムショップでかんらん石を買った。かんらん石はかんらん岩の主要構成鉱物だ。文字で読んだ時よりちょっと石同士の繋がりが飲み込めてきた気がする。
 小指の爪より小さい石だが、これが地球の中身の欠片か…!と思うと特別な愛着が湧いて良い。

ペリドットはかんらん石だと覚えた

 この文章を書きながら、無性に東京ディズニーシーのセンター・オブ・ジ・アースに乗りたくなった。あと地質標本館や奇石博物館、ミネラルショーなるものなどへも行ってみたい。

 惑星規模の壮大な活動を経てわたしの前に現れた鉱石は、目の前から堅固に動かないが、わたしの好奇心や行動範囲を軽やかに広げてくれそうだ。


 今回の本題ではないので特に書かずにいたが、脇道に逸れたくなった。わたしの好きな石はアメジストフローライトグリーンカルサイトです。
 周縁の概念が好きなのはアクアマリンラピスラズリ砂漠のばら。わたしが魔法の杖とかデルトラのベルトみたいなものを作るなら、ここにペリドットを加えた7種類にするかもしれない。かなり色味が偏っている。

▶︎ 続くかもしれない。

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