Harukana

公務員保育士ととして働き出して15年になります。対話的、協働的な保育で世界を変えたいと…

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公務員保育士ととして働き出して15年になります。対話的、協働的な保育で世界を変えたいと思っています。僕の姿や関わりに影響を受けて、多様性を受け入れ、尊重するマインドの基礎に育ち、それが将来の世界の平和に繋がっていくといいなと思い、毎日保育に奮闘しています。

最近の記事

保育士は「子ども理解」のプロフェッショナル

昨日、Xを眺めていたら、 尊敬する澤円さん(@madoka510)がこんなツイートをしていました。 保育士はプロフェッショナルな仕事 というマインドセットを持って日々保育をしているので、 今回はこのことについて考えてみたいと思います。 1.保育士の専門性とはスキルではない 保育士はプロフェッショナルと言いましたが、 何のプロだろう? このことを掘り下げて考えてみると・・・ すぐに行き詰まってしまいました(汗) 子どもの成長を支援するプロ?   →成長を支援するなんて

    • 「人はミスするもの」で業務改善した話

      職場(保育園)でちょっとした工夫を実践した話 今年度、担任するクラスの中に、 熱が出た時に坐薬を投与するしてほしいと 保護者から依頼されている子がいます。 僕はポンコツで忘れやすいので、 仕組みでカバーしないと絶対に忘れると思います。 現に、年度末戸外遊び時に花粉用メガネを着用してほしい という保護者からの依頼も、2日目にして着用忘れて、 慌てて仕組みづくりをしました。 どんな仕組み(対策)をしたのかを話していきたいと思います。 1.投薬カードの作成 熱がでたとき

      • 年長クラスで大切にしたい3つのこと

        昨日は入園式がありました。 今年度は年長組担任になりました。 今回の記事は、入園式の日の担任挨拶で話した この1年の保育で大切にしたいことをお伝えします。 1.年長クラスで3つの大切にしたいこと 担任挨拶で、保護者の皆さんにお伝えした今年1年の保育で 大切にしたいことは3つ。 よく遊ぶこと 自分で考えること 体験すること 2.①よく遊ぶこと まず最初に伝えたことは、 「よく遊ぶこと」 文字や計算など勉強も気になる保護者もいらっしゃると思ったので、 「よく遊ぶ

        • 「最初が肝心」の意味するところ

          新年度が始まりましたね。 みなさんはいかがお過ごしでしょうか? 新しいクラスの担任が決まると こんな声をかけられることがあります。 「最初が肝心だからね〜」 1.この言葉が発せられる状況などコンテキスト この言葉を聞くのは、 特に大変なクラスだったり、 保育士の話を聞いてもらうにはコツがいる子がいるクラスの担任になった時です。 僕だけでなく、他の人が言われているのも聞きます。 ベテランと言われる方が、若手に言っている印象があります. みなさんは聞いたことありますか

        保育士は「子ども理解」のプロフェッショナル

          男性保育士が日本版DBSに思うところ

          日本版DBSが国会に追う案提出されたとのニュースを聞いて、 男性保育士である僕がどう感じたかを記事にしたいと思います。 1.日本版DBSのニュースを聞いて感じたこと このニュースを聞いて、 こどもの安全に期待できるとともに、 これで少しは安心して働けるかもしれない、 この制度には賛成 と感じました。 これまで子どもに対する性犯罪のニュース、 特に男性保育士による性犯罪が世の中を賑わしたときには、 保護者など周りからの目を必要以上に意識して保育をしていきました。 特に

          男性保育士が日本版DBSに思うところ

          保育に生成AIを活用してみませんか?

          OpenAIなど生成AIが話題になっていますが、保育の世界にいると、遠い世界の話に聞こえませんか? でも、使い方によっては保育に活かせるんですよ。 今回は、僕が実際に保育に活かした方法をお話ししようと思います。 1.保育にAIを活かすとは 保育の中で子どもたちにAIを触らせる、教材として使用する・・・ というわけではないです。当たり前ですが。 まだそのような段階にAIはありません。 将来的にはAIはインフラのようになり、 自然と保育の中で接するようになっていくとは思い

          保育に生成AIを活用してみませんか?

          あなたの園の保育のICT化の目的は?〜ワクワクする未来のために〜

          みなさんの園では保育のICT化はすすんでいますか? 保育のICT化をすることで、どんなことを期待しますか? DX(デジタルトランフォーメーション)の手段の一つ、ICT化。 この記事を保育のICT化に置き換えて考えてみました。 1.ICT化の目的は「コスト削減」? この記事を見て驚いたのは、8割の企業ではDX化の目的が「コスト削減」としているところ。 僕はDX化やICTツールの導入で、事務作業や仕事のための仕事の時間を削減し、 「新たな価値創造」 を期待しているんだと思っ

          あなたの園の保育のICT化の目的は?〜ワクワクする未来のために〜

          ドキュメンテーションをみた年少児の様子

          保育ドキュメンテーション、いろいろなところで「いいよ」と見たり、聞いたりするけど、今の保育園では誰もやっていない。それどころか多分市内の公立園で取り組んでいる人はいない・・・ 平等や保育内容の画一化をある程度求められている公務員保育士である僕が、保育ドキュメンテーションを始めてみて、子どもたちの反応をお伝えしようと思います。 前回までの記事はこちら 1.ドキュメンテーションの掲示方法など 作成したドキュメンテーションは次のようにして子どもたちが見れるようにしました。 1

          ドキュメンテーションをみた年少児の様子

          保育ドキュメンテーションのはじめかた②〜1年間取り組んでみて

          保育ドキュメンテーション、いろいろなところで「いいよ」と見たり、聞いたりするけど、今の保育園では誰もやっていない。それどころか多分市内の公立園で取り組んでいる人はいない・・・ 平等や保育内容の画一化をある程度求められている公務員保育士である僕が、どうやってドキュメンテーションを始めたかを記事にしてみます。 前回の記事はこちら 今回は続きの2回目。 まず試しに取り組んでみたところからスタートします。 1.とりあえず始めてみた 前回の記事にあったように僕はドキュメンテーシ

          保育ドキュメンテーションのはじめかた②〜1年間取り組んでみて

          保育ドキュメンテーションのはじめかた①〜1年間取り組んでみて

          保育ドキュメンテーション、いろいろなところで「いいよ」と見たり、聞いたりするけど、今の保育園では誰もやっていない。それどころか多分市内の公立園で取り組んでいる人はいない・・・ 平等や保育内容の画一化をある程度求められている公務員保育士である僕が、どうやってドキュメンテーションを始めたかを記事にしてみます。 1.保育ドキュメンテーションとは 保育ドキュメンテーション 最近、保育の本や研修等で聞かれるようになった言葉ですね。 この保育ドキュメンテーションとは、簡単にいうと、

          保育ドキュメンテーションのはじめかた①〜1年間取り組んでみて

          あなたは何のために働いていますか?

          あなたは何のために働いていますか? そんなことを考えたことはありますか? 毎日、業務に追われていると考える時間もとれないこともあると思いますが、一度立ち止まって考えてみてください。 明日からの保育や仕事のやる気やモチベーションにつながるかもしれません。 1.何のために働いているか?を考えてみる 僕はこんなことを考えるきっかけになったことがあります。 というか、これまでどういう価値観で働いてきて、今現在の価値観について考えたきっかけはこれ↓↓ この本の刊行記念セミナーを受

          あなたは何のために働いていますか?

          ヒヤリハットを活用しよう

          1.子どもの事故に新しいものはない これは学校だけの話ではないと思う。保育園や幼稚園でも同様のことが言えると思います。 では、なぜこういう事故が繰り返されるのかといえば、事故が起こると責任の追求が行われることと、対応策で業務が増えること(仕組みで解決しようとしないこと)があげられると思います。 それは大きな事故だけでなく、ヒヤリハットにおいてでも・・・ 2.ヒヤリハットがうまく機能しないのは・・・ ヒヤリハットの報告をしている園も多いと思いますが、うまく機能しています

          ヒヤリハットを活用しよう

          保育には最適解を求める思考が必要

          澤円さんのお話を聞いて正解と最適解について考えたので、記事にしてみようと思います。 1.保育には正解がない。あるのは最適解。 保育や子どもへの関わりには、正解はないと言われています。それはパラメータ(子どもの気持ち、保育者の気持ち、状況など変化するもの)が多すぎるからです。 変化するものが多いと、「これ!」といった一つの正解を求めるのは難しいので、保育には正解がないと言われていると思います。 じゃあ、そんな保育や子どもへの関わりには何があるのかというと、「最適解」です。

          保育には最適解を求める思考が必要

          保育の振り返りに保育版SOAPはいかがですか?

          1.残念な保育の振り返りをしていませんか? 保育者の皆さん、保育の振り返りを行っていますか? どんなことを考えて行っていますか? 保育の振り返りを行ったときにこんなことになっていませんか? せっかく振り返りを行っても   ・文章がまとまらない   ・考えるととっかかりがなく時間がかかる   ・なんとなくぼんやりしたことしか思いつかない   ・次の行動につながらない 僕はよくこういうことに陥っていました。 せっかく振り返りをこなっていても、こんな残念な振り返りだとモチベー

          保育の振り返りに保育版SOAPはいかがですか?

          幼保小の接続には、丁寧な関わりと解像度を上げることが必要

          小学校に向けて、保育園でできることを考えてみた1.小学校で対応に困るこの特徴や行動 先日、勤務する市の保育園、小学校、適応教室の専門家(児童精神科医や心理士など)などが集まる勉強会に行ってきました。 今回のテーマは「幼保からの小学校への接続」ということで、小学校で対応に困る子どもや不登校になりやすい子どもについてでした。 適応教室の専門家からみて、最近の特徴としては 不安が高い子が多い 保護者の問題意識が低いことが多い また小学校1年の担任の先生が今困っていることし

          幼保小の接続には、丁寧な関わりと解像度を上げることが必要

          保育中の子どもの困った行動への対応について考えてみた その2

          1.子どもの困った行動へのマインドセット 前回の記事では、子どもの困った行動には、解像度を上げて観察、考えようという話をしました。 今回は、ポイントの2つ目、 困った行動をしていない時の対応が重要 ということについてです。 2.困った行動が気になりだすと、保育者は普段の見方でできなくなるわけ 保育者が子どもの困った行動が気になると、どうなって行きやすいのかを簡単に説明したいと思います。 上の図のように心理学的な効果が働き、負のスパイラルに陥りやすくなると思います。

          保育中の子どもの困った行動への対応について考えてみた その2