宇宙兄弟
鑑賞時の感想ツイートはこちら。
2012年の日本映画。子どもの頃から宇宙が大好きだった兄弟が、それぞれに宇宙を目指し、幼い頃の約束を胸に夢を追う姿を描いたヒューマン・ドラマ作品です。小山宙哉(こやま・ちゅうや)の人気漫画『宇宙兄弟』を実写化。
出演は、主人公の兄弟、兄・南波六太(ムッタ)を小栗旬、弟・南波日々人(ヒビト)を岡田将生が演じています。共演に、堤真一、麻生久美子、井上芳雄、濱田岳、新井浩文、吹越満、益岡徹、森下愛子、ほか。監督は『ひゃくはち』の森義隆。
宇宙好きならやっぱり観ちゃう♩『宇宙兄弟』
えーと、まずはじめに “大前提” としてお伝えしておきたいことがあります。
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わたしは宇宙が大好きです!♡
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詳しくは、こちらの自己紹介(兼 お仕事依頼)ページで目次「10.宇宙」の項をご覧いただくと、宇宙にハマったいきさつなどが書いてあります。
ちょっとだけ、抜粋しますと――
わたしが宇宙を好きになったきっかけは、プラネタリウムでした。
(中略)
以来、坂を転がるよう宇宙にハマることに。笑
JAXA へ見学にも行きました(筑波宇宙センター、相模原キャンパス)。油井亀美也宇宙飛行士が ISS(国際宇宙ステーション)から地球に帰還された際は、ミッション報告会へも参加しました! JAXA 宇宙飛行士のみなさんは、わたしの憧れです♡
(後略)
ディープな宇宙マニアの方々にはまだまだ及びませんが、わりと、まぁまぁの “ガチ勢” であることがおわかりいただけるかと……。笑
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わたしの note には、こんなマガジン(映画作品まとめ)も。
よろしければ、併せてご覧ください♩
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――というわけで、もちろん、小山宙哉さんの漫画『宇宙兄弟』のことは知っていました。
講談社『モーニング』にて今も連載中。単行本コミックスの最新巻は、きょう(2021年5月25日)現在で第39巻!
「39巻も!? すごい!」と思ったのですが、歴代漫画作品の最多巻数ランキングを見てびっくりしました。「ゴルゴ」「こち亀」の記録は、なんと 200巻!
漫画『宇宙兄弟』は、宇宙好きの間では、たぶんほとんどの方が読んでいるんじゃないかな?
驚いたのは、以前、油井さん(JAXA 宇宙飛行士)が ISSから帰還された時の「ミッション報告会」というイベントに参加したのですが――
会場で、登壇者の方が客席に向かって
この中で『宇宙兄弟』が好き、っていう方、どのくらいいらっしゃいますか?
という質問をしたところ、
老若男女、ほぼ全員の手が挙がっていた ――というひとコマ。笑
・・・
わたしは読み始めたらきっと沼にハマりそう(笑)な気がするので、原作漫画の方は追っていません。(わが家の本棚には、スペース的にそんな余裕がない~!……涙)
なので、ストーリーを知っているのは、TVアニメ版で描かれているところまで。
TVアニメ版 『宇宙兄弟』(今、Netflix にあるみたいです)
アニメは、全99話。単行本でいうと第19巻あたりまでのストーリーがカバーされています。
いや~、アニメもアツいです!
ワクワクするし、前向きな気持ちになれます。
そして、登場人物がみんなイイ!♡ ムッちゃん(六太)&ヒビトの南波兄弟をはじめ、茄子田さんとか、シャロンとか、南波ママや、星加さん―― 好きなキャラを挙げたらキリがありません♩
しかも、作中で語られる彼らのセリフには、名言がいっぱい!
Google や YouTube などで「宇宙兄弟+名言」と検索すると、数々の名言が山のように出てきます。わたしが大好きなのは、ムッタとヒビトの心の師(メンター)でもある、シャロンの言葉――
迷ったときはね、どっちが正しいかなんて考えちゃダメ。あなたのことなら、あなたの胸が知ってるもんよ。「どっちが楽しいか」で決めなさい。
最高ですよね!
そう。人生の “答え” なんて、自分の心が一番知っている。ディズニーシーのシンドバッドもそう歌っているわ。信じて、コンパス・オブ・ユア・ハート♩笑
実写化作品としては大合格!
そんな名作漫画『宇宙兄弟』を小栗旬&岡田将生の主演で実写化したのが本作。
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ここでいったん横道に逸れまして――。
ちょっと辛口の意見になりますが、近年の邦画の傾向は
○ アニメや漫画作品の実写化
○ TVドラマの延長のような、安直な仕上がり(脚本/演出/カメラワーク/音楽の使い方)
こういった作品ばかりが幅を利かせている気がします。わたしは個人的に、それをとても悲しく感じている一人です。この note や Twitter にも、しばしばそんなことを綴っています。
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このような想いゆえに、邦画を選ぶ時って、つい “恐る恐る” になってしまうんですよね~。実際、本作の感想ツイートにも
実写版だしなー、どうだろなー? と、あまり期待せず観た。
と書いています。
ところが、観てみると
予想以上に面白かった! 泣いちゃったし。
やはり原作が良いのだな。
筑波(*)がたくさん出てきて、興奮♡
映画化スタッフ&キャストの皆さん、GJです!
*(筆者注)
「筑波」:JAXA(宇宙航空研究開発機構)筑波宇宙センター(Twitter)
予想以上の出来栄え! 漫画の実写化作品としては充分に「大合格!」と言える作品ではないかなぁ、と思います。
わたしはアニメ版で平田広明さんが演じるムッタが大好きなのですが、小栗旬さんのムッちゃんも原作やアニメのイメージを壊さず、イイ感じでした。思考が軽やかなところとか、自然体で飄々としているところとか。
小栗旬さんは実写版『銀魂』でも主人公の「銀さん」を演じていましたが、こちらもグッジョブで、つくづく器用な俳優さんだなぁ―― と感じます。
宇宙好きがグッとくるポイントは……?
さて、ここからは、宇宙好きのわたしが観てグッときた実写版『宇宙兄弟』のポイントをお話ししてみようかと。
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本作の舞台のひとつ、JAXAの「筑波」とは、こんな所。JAXA 全面協力のもと、本作のロケ地になっています。
上の写真は、2015年に息子と一緒に見学に訪れた時のもの♩
わたしたちも見学した「閉鎖環境適応訓練設備」など、たくさんの場所が作中に登場しています。
見学ツアーの様子などは、下記のサイトがわかりやすいです。写真もたくさんありますよ~!
「閉鎖環境適応訓練設備」での選抜試験は、『宇宙兄弟』でも大きな見どころのひとつ。この施設は、宇宙飛行士選抜試験で主人公のムッタが訪れる「宇宙飛行士養成棟」という所にあります。
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もうひとつ、わたしがグッときたのは、「宇宙飛行士養成棟」のエントランスに飾ってある、日本の歴代宇宙飛行士の写真!
こちらの PDF(宇宙兄弟タペストリー)の6ページ目を参照。実物の写真があります。
毛利衛さんに始まって、金井宣茂さんまで、わたしの憧れの方々ばかり! 凛々しく格好良いお写真がズラリ!
毛利衛さん/向井千秋さん/土井隆雄さん/若田光一さん/野口聡一さん/星出彰彦さん/山崎直子さん/古川聡さん/油井亀美也さん/大西卓哉さん/金井宣茂さん
ちょっとマニアックな話になりますが、上記のお写真の中でみなさんが着ている服装の違い(オレンジスーツ、船外活動宇宙服、ソコル宇宙服)にも意味があったのですね! 上記の PDF を見て、わたしもはじめて知りました! そうかー♡(←またひとつ、宇宙マメ知識が増えて、うれしい。笑)
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それから、もうひとつテンションが上がったのは、あのバズ・オルドリン氏と野口聡一さんが、本人役で作中に登場していること!
○ バズ・オルドリン(Buzz Aldrin)
NASA(アメリカ航空宇宙局)の宇宙飛行士、空軍軍人、エンジニア、宇宙航法学博士。ジェミニ計画及びアポロ計画に飛行士として搭乗、アポロ11号の月着陸船パイロットとして人類初の月面着陸に貢献し、月面歩行を行った史上2番目の人類となった。公式サイトは こちら。
現在、御年(おんとし)91歳! ディズニー映画『トイ・ストーリー』の「バズ・ライトイヤー」は彼の名前に由来。『宇宙兄弟』の登場シーンではきちんとセリフもあり、しっかりお芝居しています。
○ 野口聡一(のぐち・そういち)
JAXA 宇宙飛行士。最近では、民間宇宙船(SpaceX社製 クルードラゴン)初の有人飛行で宇宙へ飛び、ISS(国際宇宙ステーション)で約半年の長期滞在ミッションを終えて、今年の5月2日(日本時間)、無事地球に帰還したばかり。Twitter:@Astro_Soichi
お二人がどのあたりで登場するか、ぜひ本編で確かめてみてください♩
日本の宇宙飛行士のこと。
まだ記憶に新しい、野口さんの Crew-1 ミッション。打ち上げ前から帰還後まで、わたしもワクワクしながら最新情報をチェックしていました。
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滞在中は、宇宙を飛ぶ ISSから、いつも楽しい動画(撮影も、編集も、ご自身でこなされたのだとか!)を配信してくださっていましたね。
長期滞在ミッションの残り日数もあとわずか……となった頃のラストの動画では、ユーミンの名曲『ノーサイド』をキーボードで披露♩
たどたどしい演奏が、かえって泣けちゃうんですよねぇ……(うるうる)涙。
宇宙飛行士のみなさんって、知力も体力も並外れたスーパーヒューマンの方々。でも、もっとすごいのは、それに加えて、おひとりおひとりの “人となり”(パーソナリティー)もスーパーだということ。
協調性があって、努力家で、リーダーシップが取れて、また逆にリーダーを支えることも出来て(「フォロワーシップ」というそうです)、ユーモアがあって、気さくで、相手に対していつもリスペクトを持って接することが出来る――。
いったい、どうしたらそんなふうになれるのだろう?
カッコいい! 素敵!
わたしもそんなふうになりたい!
わたしは、本当に子どものような気持ちで憧れています♡
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油井さんが訓練中に書かれた「宙亀日記」(そらかめ日記)や、大西さんが ISS滞在中に Google+(当時*)にレポートされていた「ISS滞在日記」なども夢中で読みました。(こうして書いてみると、わたしも結構マニアですね。笑)
*Google+ の閉鎖に伴い、JAXA サイト内にアーカイブ化されています。
文章のテイストにもそれぞれ個性が表れていて、くすっと笑ったり、はじめて知る情報に驚いたりしながら、文面からにじみ出るお人柄に触れるのが本当に楽しかったです♩
特に、帰還時の様子を綴った大西さんの日記には、猛烈に感動しました。ご本人の生の声だけに、すごい臨場感! 読み応えあります!
▼ Part 1 / Part 2 / Part 3
読み終えた時の、わたしの感想ツイート。
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映画『宇宙兄弟』にも出てくる、JAXA の「宇宙飛行士選抜試験」については、内山崇さんの連載にとても詳しく書かれています。
○ 内山崇(うちやま・たかし)
油井さん、大西さん、金井さんの3名を輩出した、2008年「宇宙飛行士選抜試験」のファイナリスト。JAXA 宇宙船「こうのとり」初号機~9号機のフライトディレクタ。最近では「宇宙飛行士挑戦エバンジェリスト」としての活動もしていらっしゃいます。
Twitter:@HTVFD_Uchiyama/note:@2008astro-final.com
この連載は書籍化されて、本としても出版されています。
読んでから映画『宇宙兄弟』の選抜試験シーンを観ると、より楽しめること間違いなし♩
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最後に、こちらの本も素敵なのでご紹介しておきますね。
○『宇宙に行くことは地球を知ること』(Amazon)
Crew-1 ミッションへ行かれる前の野口聡一さんと矢野顕子さんが対談した内容を、宇宙・天文分野で活躍なさっているフリーライターの林公代さんがまとめた本。
わたしは、お出かけの時にバッグに忍ばせて、カフェなどで読むための「お楽しみの本」にしていました。
野口さんによる「あとがき」がまた、あたたかく心に染みたのを覚えています……♡
実は、読了時につぶやいたわたしのツイートを、著者である林公代さんと矢野顕子さんが、最近リツーイトしてくださいまして――
見て見てっ♩ どーん!!
ちょっと自慢です♡笑
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