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【詩】爽やかな

彼女の誕生日

もうすぐ来るはずの紅葉の季節

カメラを持って

君の後ろ姿を見ながら

ファインダーをのぞく


空気は少しひんやりしてきた

木々の葉はまだ緑色


爽やかな空気を感じながら

彼女の髪の毛は

柔らかく揺れる


後ろを振り返っては

悪戯っ子みたいに

駆けだす


待ってと言いながら

早足で追いかける

石畳は光を反射して

彼女の足元を照らす


二人の歴史

久しぶりに来た

はじめてのデートで出来た

石畳のある街並み


あの頃は二人の距離が

掴めなくて

無理して一生懸命話しては

無言の時間を作って

がっかりしてしまう


上手くいかない

もどかしさを

シャッター音で誤魔化した


再びきた

爽やかな空気の季節

もう緊張した会話もいらない

会話の無い時間

落ち着いてる証拠


前にも来たねと

目を合わせる


階段で足を滑らせても

とっさに手が出る

呼吸をするように



記念日の日曜日





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