【詩】路上ギター
遠くを見ているような気持ちで
路上ライブの
心もとないギターの演奏を見る
彼の前にいるのに
見知らぬ彼のことは見ていない
小銭を缶に入れて
良かったですと一言
もし良かったらこれをと
CDを渡してくれた
路上ライブをたまにする友達に
自由そうに見えて
そうでもないと
現実的な話を聞く
妬み嫉みで嫌味なことを
言う人がいたり
意味の分からないルールを決めて
勝手にそのルールに
従わせようとする人がいたり
友達ばかり連れて来ると
演奏に自信がないとか
勝手にコラボで演奏しようと言って
気に入らないと
相手に意地悪をしたり
誰が悪いんだよみたいな
普通に社会の縮図
たどたどしいギターで
心もとなく演奏している
彼もそんなことに
巻き込まれているのだろうか
日常から離れたくて
ギターを弾いて
もっと深い日常に連れていかれる
恥ずがしがりながら
CDを渡した彼を見かけると
必ず小銭を入れて
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