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【詩】旋律

カーテンが風で揺れている

安らぎを与える君の旋律は
空間を優しくしてくれる
言葉に出さなくても
旋律だけで
その場の空気は
君のモノ


目を閉じる
君の姿が見える

リュックを背負った後ろ姿
恥ずかし気に笑う
振り返った顔


0.1ミリの糸がピンと張り巡らされた
ガラスのこころ
多くは言わない奥にあるもの


不思議だね
そんなしっかりした姿なのに
影がとても薄い
消え入るように薄い


旋律だけはいつも輝いているのに


僕は君にあってから
ずっとそうなるような
そんな気がしていた


花火が音をたて
丸い火の光を放ち
そのあと細く消えていく


君が消えてしまうのは
なぜか必然だった
そう思う


旋律だけは僕たちの中に残る


君の作ったその旋律だけは


遠くに去っていく電車を見るように
あの後ろ姿を思い出す


いまでも流れている旋律









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