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【詩】邪

ちらかしたままの部屋

丸めたゴミのように

ころがる言葉

ごみ溜めへと


清すぎる嘘は

嚙み心地のいい

チューイングガムみたい

噛んでいくうちに

味が無くなる


ゴミは生暖かく発酵し

すえた臭いが四方八方に

広がっていく

純粋そうな顔をした言葉は

周りに毒をまいて

弱らせる


聞き心地のいい言葉の中に

こっそりと混ぜる発火装置

あたしはそのボタンはおさない

周りに押させて

含み笑いで横を向く


あなたたちが押したと

サインを書かせ責任は

あなたがた


あたしの言葉の香りは

みんなを惑わすけど

それは愛の花があるから

なんて嘯いてうそぶいてみる


無垢な臭いでみんなを喜ばす

罠にはまれとそこら中に

落とし穴を作って


あたしだけその穴には

決して落ちない


天使の顔した

天使の顔した

あたしは



口を慎めつつしめ



正体を見破った者たちが

あたしの背中にとどめをさす






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