何かが足りないと思える時間が一番幸せ
倦怠期に入ったカップルは口を揃えてこう言う。
片想いの時期が一番幸せだったと。
足りないものが満たされた時から、情熱や自尊心というのはどこかに置いてきてしまう。
付き合うことに情熱を注いでたあの頃の彼らはもういない。
ゴールをもっと先で考えてれば、今でも彼らは仲良く過ごしているのかもしれない。
ドーム規模の会場でライブができたあのミュージシャンは、
その頃から彼の書く新譜が暇潰しのようにしか聴こえなくなった。
まるで全部が綺麗事である。
おそらく彼のゴールは有名になることだったのだろう。
彼の情熱はそこで途絶えていた。
ゴールを超えた後は満たされるものしかないなら、当分は何かが足りないままでいい気がする。
簡単なゴールを立てるより、無理と思われるようなゴールを小さな目標に小分けして一つずつ達成していく方が、情熱や自尊心は消えないまま生きていける。
惰性で生きるよりはそっちの方が幸せだ。
ずっと何かが足りないままの向暑はるも幸せだと思っておきたい。
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