原始反射、について、のつづき;今一度、原始反射とDCDの関係を…

こんばんは。E×Wのトラです。
卒業シーズン、そして入学を迎える季節になってきました。
うちの子どもたち 長女、次女もダブル受験を超えて、
めでたく進学、です。ありがたいです。
後々このふたりの、「自分で全て決めてきた」のお話もできたらいいなーっておもってます。何しろほんと、わたしよりずーっとしっかりしてるので笑

さて。原始反射、久しぶりになってしまいましたがお届けします。
前回は、「そもそも反射ってなんぞや?」のおはなしでした。

いのちを守るため、生命の危機を回避するために、自然と備わっている、すごいメカニズムなんじゃよ、ということを伝達させてもらいました。


これがないと大変です。生きていくのにとても苦心する。
だから、あってしかるべき反射です。

では原始反射は?というと…

「あってしかるべきなんだけど、ずーーーっと残存してると、生きていくのに不具合が出てきて、ちょっと大変になっちゃうときが多いのだ。だから、しかるべき時期に焼失してくださいね、、、」という、脊髄反射とはちょっと異なる反射なのでございます…はい(図1参照)。


図125年前にわかったばっかり。だから、まだまだ知られていなくて当然かもしれない、、、と…


そして。
これはとても緻密な段階を踏んでいます。


図2 脳の発達段階とやくわり


赤ちゃん時代~脳は、「脳幹➡大脳辺縁系➡大脳新皮質」という段階で成長発達を示していきます。
…図2がまさにそうで。

いわゆる本能、生存、というところを司どっているのが脳幹(中脳、橋、延髄、間脳)です。体温調節、心拍コントロール、呼吸、等はこの領域です。


大脳辺縁系’、は記憶関連、感情(喜怒哀楽)など、、、いわゆる「人間らしさ」の一部を司る領域です。特に学習機能に関しては、ここに不具合があるとNGです。

…そして。大脳新皮質。ここが人たるゆえん、ともいえるかなーと。
理解する、考える、思考をめぐらす、創造力を育む、見る、聞く、さわる、味わう、においをかぐという感覚の「五感」を司る場所でもあります。
まさに高度な機能を操る場所です。

つまり・・・
発達は、下位の脳から上位へすすみ、上位レベルの脳が発達していくと、下位脳レベルの行動や作業は制御されるべき、、、とされています。

そう、この人の行動の発達や制御の流れは、この大脳新皮質が機能していくこと、そして

原始反射を抑制消失すること

が重要になるといわれているんです。

原始反射は、生後6~12ヵ月の間にほぼ消失するといわれるのですが…
発達の困難さがあると、原始反射が残ってしまうことがある…のです。

例えば。


図3 原始反射一覧

図3の脊髄、の段をみてください。

上から4番目の「吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)」…
この原始反射が残存してしまうと、偏食、丸飲み、ちぎって細かすぎるくらいの大きさじゃないと食べられない…等の行動が表れてしまいます。

その二つ下にある、「把握反射(はあく反射」…これが残ってしまうと?…一度握ってしまったものを、うまく手放せない、ボールのcatchのタイミングが全くつかめない、手をつなぎ続けることができない、等の行動が表出してしまうのです…

そして脊髄の段の一番した、「バビンスキー反射」が万が一残存している場合…じっと立っていることが辛い、歩くべきところで、なぜかちょっとした走りの状態になってしまう…等がみられることが多いのです。

こういった「自分の意思ではどうにも制御が難しいのだ‥」ということが、発達の困難さを伴う場合、原始反射の残存という形で表れてしまうんです…

じゃあ、これらを制御する方法、ないの???
ということなんですが。

あります。それが運動療法だったり、リハビリテーションだったり、療育の作業だったり…
アプローチは近年ようやく認知されてきました。
色々な方法があるため、これだけ!やっていれば・・・という内容はありません。ただ、日常生活のお手伝いに該当する内容や、ちょっとした工夫で、抑制が促されることもわかってきています。

次回は、
図3に関連したお話、
それに対応するリハトレ、日常の中でできる訓練動作(=行動を組み替えて、反射を抑制していく方向につなげていく;上から運動プログラムを重ねてかきかえていく)をご紹介できれば、と思います。_(._.)_


本日もありがとうございました。_(._.)_😊

トラ



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