Arifumi Sunada/砂田有史

創・佐藤法律事務所 パートナー/弁護士 マラトンキャピタルパートナーズ株式会社 取締役…

Arifumi Sunada/砂田有史

創・佐藤法律事務所 パートナー/弁護士 マラトンキャピタルパートナーズ株式会社 取締役/共同パートナー 地域経済活性化支援機構 シニア・アドバイザー

最近の記事

新しい資本主義実現会議(第25回)論点案を見て思うこと

2024年3月36日に新しい資本主義実現会議(第25回)(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai25/gijisidai.html)が開催され、論点案が公表されております。M&A関連に関しての論点もあったので、ちょっと現時点での感想を備忘メモとして記載したいと思います。

¥100
    • 東京地裁令和5年4月17日判決について思うこと

      商事法務No.2340に載っていた東京地裁令和5年4月17日判決を読んでいるのですが、「本件承諾を得られたか否かに関し、正確かつ適切な情報提供をする義務を負っていたと認めるのが相当」としており、M&Aの相手方からの情報の真実性・正確性に関して独自の調査・検証を行うことがアドバイザー(仲介者)としての義務の履行として求めれている旨を前提とした判決であり先例として実務上大きな価値のある判決ではないかなと思いました。 個人的には、この判決を受けて思う点は2点あり、一つは、よくM&

      • スタートアップM&Aに思うこと(書きかけのため取っ散らかってます。)

        最近、スタートアップM&Aという言葉を自分の周りでもよく聞くようになったので、自分なりの考えをちょっと書いてみたい。 その前に、まずは、M&Aのプレイヤーとして近年話題を集める“M&A仲介”だが、厳密に言うと“M&A仲介”なるものは存在せず、世の中にあるのは、FA業者だけである。“M&A仲介”と自称他称を問わず名乗っている業者は、買い手及び売り手それぞれのFAをやっていてたまたまマッチングした結果、買い手及び売り手の両者からFAとしての報酬を受け取っているにすぎず、正しい整

        • フリー株式会社による現金対価の簡易株式交換によるMikatus株式会社の完全子会社化

          「現金対価の簡易株式交換によるMikatus株式会社の完全子会社化に関するお知らせ」(https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS08692/2feb3c22/e696/4d63/bf96/aceb25546680/140120220509535295.pdf)が出ましたね。大手企業による同業他社の買収ということでこの分野も再編の波が来ているのかなという感じですが、今回此方のDealで気になったのは、Mikatus株式会社(A-Saa

        新しい資本主義実現会議(第25回)論点案を見て思うこと

        ¥100

          みちのりHDによる佐渡汽船の上場廃止

          こちらのプレスリリース案件規模の割に119頁と大作となっております。事実上の上場第三セクターとして何とか生き残っていた佐渡汽船さんですが、IGPI傘下のみちのりHDさんによる再建の道を探ることとなりました。複雑なスキームになるということはそれだけ再建の道も険しいということなのだと思います。 それにしても、提案自体は同じくIGPI傘下の日本共創プラットフォームさんとの共同提案であり、『本当初最終意向表明書の受領時点においては、第三者割当の割当先が JPiX 又はみちのりホール

          みちのりHDによる佐渡汽船の上場廃止

          「弁護士のレスが遅い」問題をテックは解決するのか?

          これはM&Aクラウドアドベントカレンダー2021の4日目の記事です。 最近やたらよく聞く、「弁護士のレスが遅い」問題について、自分なりに考えてみたいと思い、超絶久しぶりにnoteを更新することにしました。なお、内容はかなり個人的であり弁護士全体に当てはまるわけではないと思いますが、弁護士のお仕事を考えるという意味ではある程度参考になるのではないかと思います。もちろん、ちょっとしたテック技術を導入することによって自分が某法律事務所で仕事をしていた頃よりは作業に要する時間は短縮

          「弁護士のレスが遅い」問題をテックは解決するのか?

          サカイオーベックスのMBO?に関する雑感

          ちょっと前にサカイオーベックスのMBO?が成立したが、このDealの特徴&個人的な関心は、以下のとおり。 1. 筆頭株主である株式会社シティインデックスイレブンス(「シティインデックスイレブンス」)は上場廃止後もサカイオーベックスの株主として残る。シティインデックスイレブンスはいわゆる旧村上ファンドの一社でありアクティビィストとして有名である。 2. MBO?を主導したサカイ繊維株式会社(「サカイ繊維」)は、サカイオーベックスの代表取締役である松木伸太郎氏(「松木氏」)の

          サカイオーベックスのMBO?に関する雑感

          「コンバーティブル投資手段」 活用ガイドラインを読んで思うこと。

          新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。さて、noteアカウント作ったものの、筆まめではないため特に使っていなかったのですが今年は文章をフリーハンドで書く練習ということでnoteも時間があれば更新していきたいなと思っております。ということで今回は、昨年12月28日に「コンバーティブル投資手段」に関する研究会から出た「コンバーティブル投資手段」活用ガイドラインについて感想を書いてみたいと思います。 URLを貼ったら「タイトル未設定」になりましたが

          「コンバーティブル投資手段」 活用ガイドラインを読んで思うこと。

          株式会社キリン堂ホールディングスのMBOについて

          同じベインキャピタルが関与している株式会社ニチイ学館(「ニチイ学館」)のMBOと比較すると、今回は公開買付者の親会社の株式を創業家に渡すため、対象会社と公開買付者の合併にあたり、いわゆる三角合併を用いるところが特徴的。 ニチイ学館のMBOでは、ベインキャピタルの保有する株式会社BCJ-43(「BCJ-43」)が保有する株式会社BCJ-44(「BCJ-44」)が公開買付者としてニチイ学館を公開買付等により買収し、創業家はBCJ-44に再出資することによってニチイ学館の経営に関

          株式会社キリン堂ホールディングスのMBOについて

          ニチイ学館のMBO

          株式会社BCJ-44(「公開買付者」)による株式会社ニチイ学館(「ニチイ学館」)の株券等に対する公開買付け(https://www.nichiigakkan.co.jp/topics/assets/99b20eb8b9ed5addf8ee94f4977245225d76471e.pdf)ですが、各種論点がある中で、一つ関心を集めたのは、ニチイ学館の株式等だけでなく、合わせて、資産管理会社であって、ニチイ学館の筆頭株主である株式会社明和(「明和」)に関し、明和の唯一の株主である

          株式会社鉄人化計画と株式会社フクフルフーズ間のM&A

          本年3月25日付で株式会社鉄人化計画(以下「鉄人化計画」といいます。)から、「株式会社直久の株式の取得(子会社化)及び当該子会社による事業譲受に関するお知らせ」(https://www.tetsujin.ne.jp/topics/news/pdf2020/20200325b.pdf)という適時開示が出されております。こちらの適時開示、ちょっと個人的に分かりにくかったので自分の頭の整理のためにこちらのnoteを書いております。 こちらの適時開示、トランズアクションとしては、ど

          株式会社鉄人化計画と株式会社フクフルフーズ間のM&A