フリー株式会社による現金対価の簡易株式交換によるMikatus株式会社の完全子会社化

「現金対価の簡易株式交換によるMikatus株式会社の完全子会社化に関するお知らせ」(https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS08692/2feb3c22/e696/4d63/bf96/aceb25546680/140120220509535295.pdf)が出ましたね。大手企業による同業他社の買収ということでこの分野も再編の波が来ているのかなという感じですが、今回此方のDealで気になったのは、Mikatus株式会社(A-SaaSの方がなじみ深いと思うので以下「A-SaaS」といいます。)は未上場会社だけれども、フリー株式会社から適時開示は上場会社同士の株式交換等のDealと同様、買収側のFAやLAの名前が出ております。

適時開示には「本株式交換は、Mikatusの経営株主等(下表参照)のうちJapan Ventures I L.P.が、主としてMikatusの株式の買取先の選定及び当社との間の本株式交換対価に関する交渉に関与していること並びにMikatusの経営株主等が当社との間で本合意書を締結すること等の事情に鑑み、本株式交換の公正性を担保すべく、当社は、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業を本株式交換のリーガル・アドバイザーとして選任するとともに、株式会社エイ・アイ・パートナーズ(以下「AIP」といいます。)をファイナンシャル・アドバイザーとして選任し、本株式交 換の諸手続を含む意思決定の方法・過程等について、助言を受けております。」とのことであり、A-SaaSの筆頭株主Japan Ventures I L.P.(運営者はEight Roadsさん)が実質的な交渉相手のため、又A-SaaSの経営陣と既に合意書を締結しているためとのことです。

ただ、交渉相手が筆頭株主だからとか合意書を締結したからと言って、特別にFAやLAも付けるというわけでもないのでこの説明はいまいちな印象があります。むしろ、A-SaaSは、未上場会社ではあるものの、過去の資本政策の結果列記とした有価証券報告書提出会社のため、多くの少数株主を抱えており、上場会社に準じた適時開示を行ったということでしょうか。いずれにしても、珍しい開示で今後の参考になるのではないかと思いました。


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