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私の過去の取り組み:ライフシンキングワークショップ「ココロミ」

なぜライフシンキングなのか

「人生100年時代」というフレーズを耳にされたことも多いかと思う。元は2016年英国で刊行され邦訳されたベストセラー、組織理論家リンダ・グラットン著『ライフシフト』という書籍の中で語られたことに端を発する。その後直ぐに、日本政府が「人生100年時代構想」と銘打ったことで、このフレーズは日本社会に鮮烈なインパクトを残した。

原点であるリンダ・グラットンは今後世界的に長寿化によって100歳まで生きることは珍しくなくなり、これまでの人生設計のモデルとは異なる新しい「生き方」が必要である、という提言している。実際、日本は超高齢社会に突入している。長寿化と少子化によって社会のありかた、個人の生き方ともに、見直しを迫られていることは間違いない。このような時代において、人が加齢しても学び続けることは大変重要だ。私はこのような観点で、「ラーニングフルエイジング」という言葉を提唱し研究・実践を行っている。

人生100年時代に、ロールモデルというのは存在しない。それは私達が議論し考えながら創っていく必要のある未来である。ここで一つの鍵となるのが、人生を振り返り見つめ直すこと、すなわち「ライフシンキング」であると私は考えている。当然、仕事やその経歴だけでなく、家族、友人、趣味、地縁といった、さまざまな関わりの中で、自身の生き方を俯瞰し、必要に応じて再構築できる力が必要だろう。

なぜ「ワークショップ」なのか?

一方、深い学びや意識の変容を促す方法として、参加型体験学習「ワークショップ」が注目されている。ワークショップは協働作業やコミュニケーションを重視する活動で、1990年代から日本でも広く実践されるようになった。子供から大人まで、学校教育以外でも様々な世代に活用できるプログラムであると言える。実は、ワークショップには向いているテーマとそうでもないテーマがある。今回取り上げる「人生について考える」というテーマに対して、誰も正解を持っているわけではない。常に考え続け、模索する必要がある。このようなテーマにおいて、ワークショップは有効な手立てとなる。

名称「ココロミ」の由来

本ワークショップは、新しいことを「試みる」という意味と、「心を見る」という意味を重ねて命名した。ワークシートは全部で6枚ある。英名はKokolomiとしており、日・英・伊版のマニュアルがある。依頼を受けた2018年当時電通にお勤めだった広瀬由美子さん(現:早稲田大学大学院)との協同で設計したワークショップである。内容にご関心ある方は、社団法人ライフシンキング研究所にお問い合わせいただきたい。

ココロミ白黒

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