読書記録|スキルではなくビジョンを磨く 「世界を変えたいなら一度“武器”を捨ててしまおう」
よく聞く「戦略と戦術は違う」というフレーズ。イメージとは全然違うレベルだということがわかりました。奥山真司「世界を変えたいなら一度“武器”を捨ててしまおう」。年末年始に読んだ本のまとめがようやくできました。
日本人が苦手な“戦略”
戦略とは、自分の思い通りにコントロールすること。
ところが、歴史的背景から、欧米人はコントーロール(管理)が得意、日本人は苦手なのだそうです。
わかりやすい例として、夏の暑さをどうするか?が載っていました。
欧米人:エアコン作ろう!=環境を変える
日本人:ヨシズや水撒き!=環境に個人を合わせる
なぜ戦略が重要か
例えば、どれだけ日本が技術力があって先進的なものづくりをしていても、流通のルールといったその上のレベルのコントロール(=戦略)が欧米に有利なように決められてしまっては、国際レベルの戦いでは負けてしまいます。
また、技術(=スキル)は、他の国に真似されて安価になって行ったり、時代が変わるとあっという間に使われなくなってしまう弱いものです。
そのため、スキルよりも上のレベルのコントロールを指す戦略が重要となるそうです。
人生での戦略は?
これを個人に置き換えているのが本書で主に書いてある部分となります。
個人においても、スキルは他にも同じ人はたくさんいるし、変化の速度が速い現代においてはなおさらすぐ使えなくなってしまうことも多いです。
そのため、スキルを磨くよりも、戦略の方を考えていくことが大事とのこと。戦略というのは抽象度をあげていくことになるので、真似されにくくなるそうです。
英語の事例
スキル:TOEICで900点
戦術:英語でディベートする
作戦:プロジェクトを立ち上げる
戦略:海外で経営規模の仕事をする
↑では4階層にしてますが、実際には7つの階層があり、戦略(2つに分かれる)の上に、政策・世界観があります。
政策とは、自分の行きたい方向への志向性、生き方、ポリシーのこと。
世界観とは、なりたい自分、自分はどうあるべきか、自分とは何者か、といったものなので、抽象度を上げるほど概念的で他の人が真似できるものではないことがわかります。
2つの戦略タイプ
「戦略が大事」ということがわかった上で、その方法には2つのタイプがあるそうです。
順次戦略
・質の戦略
・数値化、見える、わかりやすい
・ビジュアライゼーションが大事
・目標に向かってすごろくのように進めていく
累積戦略
・量の戦略
・見えない、見せない
・環境、習慣が大事
・いつ効果が出るかわからないが、しらみつぶしにやっていく
大事なことは、順次戦略・累積戦略両方を同時に行っていくことだそうです。
自分にとって何が活かせるか?
正直なところ私自身はあまり、人生において勝つ!とか、世界の中で勝つには?というタイプではないので、しっくりこない部分もありました。
それでも、自分の人生を考えるときに抽象度をあげて考える、それはなるべくビジュアライゼーションできる方が良い、というのは、定期的に考えていきたい部分だなと思います。
また、3原則として紹介されていた、
・冷静であれ
・選択肢を持て
・柔軟であれ
は、覚えておきたいと思いました。
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