文章の個性について/麻婆豆腐、箸で食うか?レンゲで食うか?(クソ長いクソリプ記事)

 他人の書いたどうでもいい文章を読むのが好きで、よく #日記 のタグの付いたnoteなど無差別に呼んでいるのだが、人によって様々な文体があるなーと思う。
 意味のよく分からない改行を大量に使ってるとか、一文ずつ箇条書きにしてるとか、「色々な書き方があるじゃないですか、でも好きなようにやればいいじゃんとおもうわけよ」てな感じでずっとこちらに問いかけてくるとか。とかとか言って無駄に例をたくさんあげるのは、俺の書く文章の悪い癖だな。

 意味の分からないなんて言ったけどそれが嫌いなわけでは無く、むしろ人それぞれの個性というか、固有のリズム感みたいなものが表れていて面白いなーと、思う。(こんな風に不思議な所に「、」を使うのも、特にリズムを感じて好きだ。)


 なぜこんな事を書いてるかというと、フォローしてる方のこちらの記事を読んだから。

 俺じゃん。

でも、ネットの文章は、今書いているように改行して間を開けることが当たり前であって、わざわざ文頭を1つ開ける必要性は全くない。

一文ごとに当たり前にスペースを作れるから全然普通に読めるんだけど、文頭があくと逆にめっちゃ読みづらいんだよ。視覚的に。

 まじか~。絶対スペース入れたほうが読みやすいと思ってたから若干ショックだな。
 ちなみに俺が文頭にスペースを入れ始めたのは、note初めて一週間ぐらいの時。それまでは3~4行毎に改行を挟むだけだったのだが、なんとなく読みにくさというか、しっくりこなさを感じていた。
 丁度その頃、他人の日記をよく読むようになり、書き方を模索していた俺は、自分が読みやすいと感じた人のnoteを真似し始めた。

 例えば、この方の文章とかは個人的にダントツで読みやすいと感じた↓

 この方の文も一定のリズムで読めて好き。↓

 どちらも文頭にスペースを使っている。ってことは単に俺の好みなんだろうな。どっちが読みやすいか、どっちが使いやすいかなんて、人によって違う。「だ・である」か「です・ます」かどうかも同じこと。必要性だとか、マナーだとか堅苦しいこと考えてネットに文章垂れ流してるやつなんてほぼいないだろう。


 ここらで実験的に、いきなり全然関係のない話をはじめるてみるが、長いし意味分からないから読み飛ばしていいよ。

  さて、これを読んでいる人は麻婆豆腐を食べる時、箸を使うだろうか?それともレンゲか?

 ちなみに炒飯なら、俺は絶対に箸。箸ならご飯粒一粒ずつにすぐに対応できるからだ。ここで、レンゲを使って皿の端に残った数粒を食べようと思えば、皿の反対側の山まで滑らせていってしっかり一口分すくわなければいけなくなる。これがめちゃくちゃ嫌。自分のペースで少しずつ食べてたら突然「そんなチミチミ食ってないで元気に大盛り食えや!オラ!」と言われてるようなものだろ。
 まあそんなけったいな理由抜きにしても、俺は大抵の食事を箸だけで済ませたいという謎の意地がある。

 しかし、麻婆豆腐は迷う。なぜなら、麻婆豆腐には餡という箸では攻略できない存在が含まれているからだ。一口に餡といっても、店によって、肉味噌たっぷりの案外箸だけでもいけちゃえそうなものもあれば、絶対にレンゲでないとすくえないようなサラサラのものまで色々だ。豆腐だって、大きさや煮え具合などで様々あり、「謎の意地」を通して箸で食べようとしても、柔い豆腐が箸で切れてしまいテーブルに落としたり、服にこぼして逆に恥ずかしい目に合うかもしれない。でもやっぱ箸使いたいしなー。

 だがもし中華料理店で、「お前麻婆豆腐を箸で食うとか異端だろ」とか「安易にスプーン系(レンゲもこれに含まれる)を使うのは甘えだ」とかバカな言い合いをしていると、その間に麻婆豆腐は冷めていく。(対象的に、口喧嘩は酒の勢いもありあらぬ方向へと進み始め、段々とヒートアップしていく。)
 中華は冷めると一気に残り物感が強くなる。場の空気も悪いし、こういう時に限って厨房から変な匂いが漂ってきて、油でドロドロのファンはそれをかき回すだけで、実際に空気は悪い。換気のために少し開けられた窓から冷たい空気が流れてきて、俺達の座っているテーブルの足元にだけ貯まる。そんな最悪な空気の中で食べる冷めた中華。これほど不味いものは、無い。
 店員がやってきてラストオーダーが終わった事をぶっきらぼうに告げる。気づくと店内に客は俺達二人だけ。店中の空気から「さっさと帰れ」と言われている気がする。「こちらお下げしてもよろしいですか?」と聞かれた皿に残った麻婆豆腐。「いやもうちょっと食べるよ」と言ってレンゲを取ると、明らかに面倒臭そうな顔をして立ち去る店員。

「なんだお前。あんだけ甘えだとか言っといて結局レンゲ使うんかよ」
「急いでんだよ。仕方なくだ」
「あっそ、都合いいな。ったくお前はこんな時までいつもいつも…てかなんで急いでんだよ?」
「あ?空気読めや」
「は?」

 彼はだいぶ前から食べる事を放棄している炒飯の米粒の付いた口をぽっかり開けて、怪訝そうにこちらを見ていた。どうやらこいつはこの状況に対して、なにも感じる所がないらしかった。俺はあからさまにため息をついてから、話し始める。

「だからなぁ、この店もうすぐ閉店だろ?」
「閉店だからなんだよ、料理だってまだ残ってる」
「その料理ももう全部冷めてんだから、食わねえならお前は残しゃいいだろ。店員もさっさと片付けて店閉めたいだろうし」
「あーなんだ、まだそんなこと気にしてたのか。てことはお前、気づいてないんだな」
「何をだよ」
「さっきから、店の空気がおかしいんだよ。やけに足に冷たい空気がまとわりついてきたりよ。おまけにさっきから『さっさと帰れ』なんて幻聴まで聴こえてきやがった」
「・・・それは、」
「あのな。俺ら、もう死んでんだよ」


「え、は?なにを、藪から棒に」

 今度はこいつがため息をついてから、話し始める。

「お前、この店に来るまでの記憶があるか?」
「・・・そう言われてみれば、無いが」
「俺も無いんだよ。というか、俺やお前が誰だったかもいまいち思い出せねぇ。まるで、ゲームか何かの中で俺達という適当なキャラクター2体が突然作られて、中華料理店で飯を食ってるという設定だけを与えられたみたいだ」
「それは、料理になんか変なものでも入れられたんじゃないのか?」
「いいから!・・・自分の足見てみろよ」

 言われて、恐る恐る確認すると、さっきから寒い寒いと感じていた足元を意を決して覗き込むと、そこには、何もなかった。そう、文字通り何も無かった。自分の足はおろか、中華料理店特有のよく滑る床も、確かにさっきまで座っていたはずの座席も、そして顔を上げると店のシミだらけの壁すら消え去り、俺達は漆黒の何もない空間で、不自然に残ったテーブルだけを境に向き合って、ただ漂流するように存在していた。

「こ、これは、どういうことなんだ」
「ハハ、こんだけ色々消えても、皿の食べ残しは消えずに残ってるんだな。これは最後の晩餐ってより、いわばヨモツヘグイってやつか。」
「今は料理の話なんてどうだっていいだろ!俺達、体半分消えてるんだぞ!それに店も!ああ町も!」

 もはや自分が立っているのか座っているのかも分からない。俺は半狂乱になって、その場で手に持ったレンゲを振り回した。だがレンゲから飛び散った餡がどこまでも落ちていき、闇へと消えていくのを見ると途端に怖くなり動けなくなった。レンゲを両手で強く握る。テーブルもいつの間にか消えてしまった。食器と食べ残しだけが、それらが元々合った位置に浮かんでいる。嫌だ、消えたくない。目の前にいる誰か分からない友人みたいな誰かは意味不明なことばかり言って不気味に笑っていて、全くもって信用ならない。手の中にあるレンゲの無機物性だけが今は心の頼りで、必死にしがみついた。

「そう騒ぐなって。今に作者が完全に飽きて、俺もお前も、全部消えてなくなるんだよ」

「そんなこt


 思ったより関係無い話がいっぱいできて気が済んだので、そろそろ話を戻そうかな。なんだっけ。あぁ、文頭にスペース使うかどうかか。
 件のnote記事では、子供の頃そう教わったからずっとそれを律儀に守ってやってるんだろう的なこと書かれていたっけ。

 小学四年生ぐらいっだかな、ちゃんと覚えてないけど、毎週作文の宿題があった。確か担任が俺のクラスだけ特別に出してた。
 俺は宿題というものはほとんど出したことない人種だが、その作文だけは好きで、毎回挿絵を入れたり、わざわざ親にパソコン借りて調べ物したりしながら凝った作りにしていたのをなんとなく覚えている。
 たぶんあれぐらいの頃に文章の書き方を学校で習ったり、自分で調べたりしたんだろうな。だから未だに、noteで文章を書くってなると段落の最初にスペースを入れたり、セリフを書くときには毎回改行しないとしっくりこないんだろうな。TwitterやLINEとは全然違う感覚で書いているのは間違いない。

 俺は逆に改行だらけのほうが読み辛く感じるよ。話題が変わったのかなと思ったらまだ同じ話してたり。寝不足の時とかは、目が滑ってどこまで読んだか分からなくなる。
 でもnoteはたかが日記で自分用の記録で、そもそも人に読んでもらえるかどうかは気にしてないみたいなスタンスの人もいるから、別に読みにくくても全然気にならない。読みやすい人の文は気になって興味ない話でもじっくり読むけどね。

 てか「こっちのほうが読みやすくて、それは読みにくいから、それはおかしい」みたいな事を言う方が教科書的だろと思うのだが、どうか。「おかしい」とまで言ってはなかったかな。今更だがこれってなっげえクソリプだな。タイトルにクソリプ記事って付けとこ。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?