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ベートーヴェンを毎日聴く92(2020年4月1日)

『ベートーヴェン/シェーナとアリア「ああ、不実なる人よ」op.65』を聴いた。

「シェーナ」は劇唱といい、アリアの前に思いを語るように歌われる。メロディを滔々と歌うアリアより、強い気持ちの変化により激しい表現となる。

この作品も前半は激しいシェーナ、途中から穏やかな美しいアリアになるのだが、アリアと途中から再び激しいものになる。

内容は、裏切った恋人に対する女性の気持ち、である。

そんな恋人に復讐したい、でも、やっぱり別れたくない。。。。
私に死ね、というのですか?

と目まぐるしく変化する感情を聴きどころ満載にした作品に仕立て上げられた。歌うほうも、強い表現や声質を持った歌手でないとふさわしくない。

この作品は、ベートーヴェンがウィーンで大活躍する前に作られたもの。それにしては、なかなか素晴らしい出来だと思わざるを得ない。それを思うとアリアが多く歌われるオペラを、ベートーヴェンにもっと作っておいて欲しかった、と思うのである。

JillsによるPixabayからの画像

(記:2020年11月27日)

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