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ベートーヴェンを毎日聴く109(2020年4月18日)

『ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第25番 ト長調 op.79』を聴いた。

この小さな、10分にも満たないピアノ・ソナタが「かっこう」と呼ばれるのは、第1楽章に時折聴こえる「かっこう、かっこう」という音階とリズムによるもの。

「田園交響曲」の中でも第2楽章の終わりの方で「かっこう」の音階が聞こえるし、その他の鳥の鳴き声も「田園」をはじめ、ベートーヴェンの作品では取り入れられている。

自然を愛したベートーヴェンらしさが垣間見れる。

田園地域におけるお祭りを表現しているのだろうか?「かっこう」が入る第1楽章はテンポが速い舞曲のようだし、愉快な雰囲気の第3楽章も舞曲に聴こえる。

ただ、そんな明るい舞曲に挟まれた第2楽章は、憂いを湛えた音楽。悲しい想いなのか、過ぎ去った遠い日の憧れを思い出しているのだろうか、歌うような歌謡的な旋律が心を打つのだ。


(記:2020年12月14日)


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