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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~374


「妹とは何回か会っていますけれど、友達とは摂食障害が酷くなってからは初めて会ったので、これからはもう少し連絡を取ってみようと思います」

『人との繋がり』が大切なのはわかったつもりだった。今となってはほとんど誰も誘ってはくれないのだから、陽子の時のように自分から連絡を取らなければ、誰かと繋がることは出来ないのもわかっていた。ただ、そうはいっても気軽に誰かに連絡を取ることは、今の私にとってはなかなかハードルの高いことだった。

「この前久しぶりに会って話をすることが出来た陽子に、もう少し経ったらまた連絡してみようかなぁ」

『連絡してみようかなぁ』なんて思ったけれど、私の中では他の選択肢はほぼないに等しかった。もし誰か友達に連絡するのなら、陽子しかいない……心の中では既にそう決めていた。

そんなことをあれこれと考えていると、すぐにでも連絡してまた会いたくなってきた。

「でも、この前会ったばかりだし、私は休みの日でも買い物と過食ぐらいしかすることがないけれど、陽子はきっと忙しいだろうから、すぐに連絡するのもどうなんだろう」

何年かぶりに会うことが出来て話をしてくれたからといって、今までの空白の数年間がすっかり埋まった訳ではないのだから、これから昔のような関係を取り戻すためには、タイミングというものも考えなければいけないのかもしれない。


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