摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~「痩せたい」と「食べたい」のその先へ~325
「それじゃ、よろしく。終わったら私の机に積んどいて」
「わかりました」
発注ミスに関係する業務とか、取引先へのメールや電話をすることを想像していたけれど、よくよく考えたらそんな重大任務を事情がよくわからない私なんかに頼む訳がなかった。
早速資料に目を通す。この先輩は、いつでも『完璧』で、ミスをしたところを見たことがない。
念のため何回も読んでみたけれど、誤字脱字は一つも見つからなかったし、会議のことを詳しく知らない私が見ても、内容的にも『完璧』だった。
そのまま印刷をすることにした。
この先輩は『自分には厳しさや完璧を求めている』のだろうか。もしそうだとしても、決して周りの人たちに厳しさや完璧を押し付けるようなことはしていない。
『厳しさ』や『完璧』と、どう折り合いをつけているのだろう……そんなことをぼんやりと考えながら、資料の準備を進めた。
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