見出し画像

摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~291


そうですね、さっきも言いましたが、『完璧』を目安、目指すべき理想にして、ほんの少しでも良いものをとか、一つでも上を目指す、ということは決して悪いことではありません。ただ、自分で思い描く『完璧』と、実際の結果がズレてしまったとしても『そんなこともあるよね、まあいいか。また今度出来るようにやってみよう』と、自分で自分を許し、自分で自分を救い、自分で次の道を切り開くということ。そして、自分で自分を追い詰めない、ということを、頭の片隅に覚えておいていただけたら、ほんの少しでも気持ちが楽になるのではないでしょうか。

「そうですね、本当にその通りだと思います。だけど、頭ではわかっていても実際にそう思えるかどうか、となると、なかなか難しいんですよね。何ででしょうか、私の何がいけないのでしょうか。私の何が邪魔をしているのでしょうか……」

そうですね、おっしゃる通り『わかっているけれど、なかなか出来ない』ということは、誰しも経験することだと思います。それは、人間の持つ『変わろう』とするときに『変わらないように』働く本能が『無意識』に働くという特性にもよるでしょう。あるいは、自分は『わかっているけれど、なかなか出来ない』のだと強く思い込んでいる、ということにもよるのではないかと思います。あなたがそうかどうかは別として、今までの経験上『わかっているけれど、なかなか出来ない』ということが重なると『自分はそういう人間なんだ』という『思い込み』が強くなり、ますますそうなってしまう、というかそう意識することしかしなくなる、ということがあると思います。

ちょっと話がずれるかもしれませんが『人は自分が見たいものに意識を向けている傾向がある』と言われています。無意識の思い込みというか、潜在意識が自分自身の『可能性』を狭めてしまう、ということがあるのではないでしょうか。

「無意識の思い込み、潜在意識が『可能性』を狭めてしまう、ですか」

そうです。ですから、逆にこう考えてみてはいかがでしょうか。

自分が思い通りに考えたり行動したりすることが出来ない理由の一つは、自分は出来ない、という思い込みが原因かもしれない。それはあくまで『思い込み』なだけなのだから、自分はもしかしたら出来るかもしれない、と思い込むことも出来るかもしれないし、そう思い込むことで本当に出来るかもしれない。


今日もありがとうございます。

この記事が参加している募集

眠れない夜に

よろしければサポートお願いいたします。いただいたサポートは、今後、摂食障害で悩む方々のサポート活動に、大切に使わせていただきます。