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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~「痩せたい」と「食べたい」のその先へ~127


一口飲んでみる。しっかりとした味わいで、酸味はそれほど強くなく、微かな甘味とコクが感じられた。さっきの白ワインじゃあないけれど、こんなにおいしい赤ワイン、今までに飲んだことないかもしれない。

「新山さん、この赤ワインも今まで飲んだ中で一番おいしいです!」

「そう?それなら良かった。私も、カリフォルニアワインに出会うまでは、どちらかと言うとワインは苦手だったの。だけど、飲んでみたらその魅力の虜になってしまって。それからというもの、お酒と言ったらカリフォルニアワイン!っていうくらいになったのよ」

二人とも、グラスは空になっていた。すかさず新山さんがワインを注いでくれた。

「それで……何の話だったっけ?」

「確か『売り込み大会』……」

「あぁ、そうそう。それでね、話はそっちの方じゃなくて、ワインのことなんだけど。みんなが言うほどおいしいもの?って思いながら付き合いで飲んでたの」


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