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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~87


確かに、周りの目や人からどう思われるか、ということは、自分の力じゃどうにも出来ない、自分でコントロール出来ないことだけど、痩せることや日々の体重は、自分が頑張れば頑張っただけ、確実に結果が伴うし、成果を客観的に確認することが出来る。だから、痩せることに拘って、痩せることに依存することで、満たされない思いに対して見て見ぬふりをしてきたのかもしれない・・・

先生に何度も言われた言葉を思い出していた。

自分自身と向き合い、自分自身を見つめ直す

今の私にとって、時間をかけて取り組む必要があるのは、そのことかもしれない・・・

昨日から考えていることが、今の私にとってはとても重要で、大切なことのような気がしていた。それが摂食障害を克服すること、過食嘔吐をやめられることに繋がるのかはわからないけど、でも頑なで、こんがらがってしまった思考回路をほどいていくヒントや、ほんの少しでも前に進むための足掛かりになるのではないか、と思っていた。

頭の中では、由希の言っていた言葉と、先生からのアドバイスが駆け巡っていた。

本当のことを知っている、っていうか本当のことに気付くことが出来るのは、多分お姉ちゃん自身しかいないと思うの。
摂食障害という病気は、ある意味では自分自身と向き合うこと、自分自身を見つめ直すことが必要な方がなってしまう病気だと思っています。ですから、それを避けて通ろうとしているうちは、本当の意味での克服は出来ないかもしれません。

「先生は、最大限のサポートはしてくれるけど、最終的に摂食障害を克服するのは私自身。そのためにどうすればいいのか、ということ、どうしたいのか、ということに気付くことが出来る、気付かなければならないのは、誰でもない私自身、ということなのかなぁ」

それともう一つ、自分でコントロール出来ること、自分の力で思い通りになることなんて、もしかしたらほとんどなくて、いやもしかしたら一つもないのかもしれない・・・そのことにも気付かなければならないのでは、認めなければならないのでは、受け入れなければならないのでは、と思っていた。

体重なら、自分の思い通りになる、完璧にコントロール出来る・・・そんな思いは、儚い幻想だった。ほんの一瞬だけ達成出来た自己新記録。

そのことは、残念だけど、悔しいけれど、認めたくないけど、受け入れなければならない・・・のかもしれない。

世の中では、社会では、人と関わって生きていかなければならない。だとしたら、人との関わりの中で、自分の思い通りになることなんてほとんどなくて、思い通りにならないことばかり。自分のことだって、完璧にコントロール出来ることなんて、もしかしたらないのかもしれない・・・そう思うことで、出来た時は嬉しくて、喜んで、自分を褒めることが出来る。そう考えることが、もしかしたら幸せな生き方なのかもしれない・・・


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