傍の下で(妄想化学遊戯Lev4.1)
ある日の夕方、夫々の場所から、創生の地にて・・・。
荒涼とした大地に佇んで2人は、獲物を見据えたまま会話をする。
「う~~~ん、あれは、鰐(ワニ)・・だよな・・・」
「だねぇ」
「・・・・・・鎧竜(よろいりゅう)という、大層な名前だったので、例の、火を吐く伝説の怪獣(ドラゴン)を想像していたのに、鰐とは・・・」
最後の言葉に鰐が反応・・・・・・した様に感じた2人。
「そうねぇ、同意するは・・・」
「帰るか・・・」
「・・・もう、その件(くだり)は、良いは・・・」
「そうか、だよな・・・、いい加減、私目も飽きて来た所だ・・・」
そして2人は、ほぼ同時に溜息を吐く。
「は~~~ぁ、では、如何しようか・・」
「は~~ぁ、ほんと、如何するぅ?」
又しても、鰐が反応・・・した様に感じる2人。
「やっぱり、皮膚が非常に硬いのかな」
「んーーー、だと想うわよ」
鰐が何故か胸を張った様に見えた2人。
「・・・な~~~ぁ、先程から、我々の言葉に反応している様に感じるのは、私目だけかぁ?」
「いえ、私も、感じてる」
「・・・そうか、感じてるか・・」
「うん」
道探は、言い難そうに咽喉を噎(む)せらして言葉を濁し少し赤面する。
「・・・・・その、・・なんだ、今の数行の会話・・、んんん、アレだったな・・・」
その言葉を理解した華も、顔を赤面させ俯き、心の中で失念していた事に気付き、右手に力を入れた。
(・・・うっ、ま、またしてもぉ・・、乗せられた・・・ぁ、クッ)
惚けた様にしている鰐。
「ふむ、やはり、反応している・・・、かぁ?」
「反応してるねぇ」
更に、惚けた様にする鰐。
「・・・そうか・・」
「・・どうするのぉ」
道探は、暫く考え。
「では、試してみるか・・・ぁ」
「どうやってぇ」
「ま~~ぁ、焦らずとも・・・考(かんげ)なしには突っ込まないので、安心して下さい」
「別に、構わないけど・・・」
「あららぁ、今回は、止めないのかぁ」
「だって、鰐だものぉ」
尾をブンブンと横に振り、鰐が反応する。
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