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傍の下で(妄想化学遊戯シリーズ)

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日々の生活の中で、感じた事を物語の中に埋め込で創作した作品シリーズ。 購読して下さった方々に感謝します。
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2024年2月の記事一覧

傍の下で(妄想化学遊戯Lev6.1)

傍の下で(妄想化学遊戯Lev6.1)

再び、創生の地にて・・・。

華の右隣を歩いている道探は肩を落とし、とぼとぼと歩いていた。その姿を華は、横目でチラリと見詰め声を掛ける。

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傍の下で(妄想化学遊戯Lev6)

傍の下で(妄想化学遊戯Lev6)

ある日の深夜、夫々の場所から、創生の地にて・・・。

渚に打ち付ける、波の音が心地良い。その音を聞きながら、眼の前の獲物を見据えたまま、道探と華は話す。

「何か、こうして観ていると、討伐を考え直したくなるよなぁ」

「そうね、確かに・・・ぃ、こんなに景色と合っていると討伐なんて如何でも良くなるわぁ」

2人の前に居る獲物は、後ろの背景が観えるほど身体が透き通り、その輪郭を滑(ぬめ)る様に、時折、

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傍の下で(妄想化学遊戯Lev5)

傍の下で(妄想化学遊戯Lev5)

ある日の夕方、夫々の場所から、創生の地にて・・・。

月明かりの下、2人は息を潜ませ森の中で静かに身を隠していた。その時、華が枯れ枝を踏む。その音が辺りの静寂を打ち破る。それに道探が唇に人差し指をさせる仕草を華に見せ私語(ささめごと)で会話をする2人。

「し~~~ぃ、静かに・・・ぃ」

「ね~~ぇ、彼此(かれこれ)、15分位い経つはよ・・・、本当に来るのぉ?」

「大丈夫、心配しなくてもぉ、獲物

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傍の下で(妄想化学遊戯Lev4.1)

傍の下で(妄想化学遊戯Lev4.1)

ある日の夕方、夫々の場所から、創生の地にて・・・。

荒涼とした大地に佇んで2人は、獲物を見据えたまま会話をする。

「う~~~ん、あれは、鰐(ワニ)・・だよな・・・」

「だねぇ」

「・・・・・・鎧竜(よろいりゅう)という、大層な名前だったので、例の、火を吐く伝説の怪獣(ドラゴン)を想像していたのに、鰐とは・・・」

最後の言葉に鰐が反応・・・・・・した様に感じた2人。

「そうねぇ、同意する

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