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H a p p a n o U p d a t e s - No.257

12月の葉っぱの坑夫の更新情報です。
・「作曲する女たち」プロジェクト、第3回は、19世紀生まれのメアリー・ハウ(初めての学校は子育ての後)と、20世紀生まれのタニア・レオン(世界を見たくてキューバを離れた)の2人です。
・最近思ったこと、考えたこと
・Kindle本、期間限定<半額>キャンペーン中
Title photo (leaf miner): Jason Hollinger (CC BY 2.0)

作曲する女たち
【小評伝】作曲する女たち(19世紀生まれ)
初めての学校は子育ての後:Mary Howe
【インタビュー】作曲する女たち(20世紀生まれ)
タニア・レオン(世界を見たくてキューバを離れた)

インタビュアー [ブルース・ダフィー] 紹介
「作曲する女たち」プロジェクトについて

評伝はマデリーン・ゴスの"Modern Music-Makers"(New York E.P.Dutton & Company, Inc.、1952年)からの日本語訳 です。500ページの大部の著作から女性作曲家を選びました。
インタビューはブルース・ダフィー(ASCAP・ディームズ・テイラー放送賞を受賞の元ブロードキャスター)のサイトからの抜粋・翻訳です。
(訳:だいこくかずえ)

メアリー・ハウは1882年生まれ、ヨーロッパでいうとモーリス・ラヴェル(1875年生まれ)とほぼ同世代ですが、このジャンルのアメリカの作曲家としては初期のグループに属しているようです。20世紀初頭のアメリカの作曲家がそうであったように、ハウも音楽を学ぶため何度もヨーロッパを訪問しています。3人の子どもを育てながら、音楽院に通い、多くの優れた作品を残し、各種音楽団体のメンバーとして活躍しました。

「類まれな活力に恵まれ、物事に熱心に取り組む気質、そして優しく面倒見のいい性格をもち、その質の高さは彼女が関わったどの仕事でも明らかである」とこの評伝を書いたマデリーン・ゴスは記しています。

1943年生まれのタニア・レオンはキューバ出身、『Stride』という作品で、2021年のピューリッツァー音楽賞を受賞した実力者です。ピューリッツァー賞のサイトの解説では、レオンは難民としてキューバを離れた、とありました。キューバ革命(1959年)後の国の情勢によるところが大きかったと思われます。しかしレオンはインタビューの中で、次のように明言しています。

「私が政治的な立ち場をとることは不可能で、それは私は常に進化しているからです。私にとって政治は少し停滞したもので、進化しようとする私を窒息させてしまいます」

□ 最近思ったこと、考えたこと(happano journal)
12.07/23 【眠れる森の美女】はこうして出来た:チャイコフスキーの残した記録から
12.21/23 パウル・クレー 【手人形と詩】 の世界

ここのところトランスジェンダーやムスリムのヒジャブなど、ポリティカルなことを書くことが多かったので、今月は少し方向転換してみました。
『眠れる森の美女』の記事は、Tchaikovsky Researchというチャコフスキーに関する資料を収集しているサイトとの出会いによって生まれました。このサイトでは、ロシア語の資料(日記、手紙など)を英訳して掲載しています。バレエはどのような手順で制作されるのか、以前から興味がありました。150年近く前の資料を見て、当時作曲家や振付師、ディレクターが作品をつくる過程を想像する楽しみがありました。

パウル・クレーの手人形(hand puppet)のことは何ヶ月か前に偶然、ロシアの人のブログ記事で知りました。現物は現在、パウル・クレー・センターに保存されていますが、写真がクリエイティブ・コモンズ扱いで、全30体公開されています。詩はグーテンベルク・プロジェクトでアーカイブされているのを見つけました。原語はドイツ語で、DeepL翻訳やGoogle翻訳をつかって英訳、日本語訳してみました。今回、手人形と詩の世界を探索することで、パウル・クレーという作家の立ち位置が、夢見ていた世界、描こうとして世界が少し理解できた気になりました。

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Web Press 葉っぱの坑夫/エディター大黒和恵/editor@happano.org


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