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閲覧に制限のない配信詩集

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記事一覧

こゑを手に拾ふ日より - 30

こゑを手に拾ふ日より  二〇二四年六月  見やうことを見るままに、聞かれることを聞くまま…

小倉信夫
2週間前
6

こゑを手に拾ふ日より - 29

こゑを手に拾ふ日より  二〇二四年五月  這ふやうとも伝ふやうとも見へさうな音のほどき方…

小倉信夫
1か月前
3

こゑを手に拾ふ日より - 28

こゑを手に拾ふ日より  二〇二四年四月  さにあらば草の笑ひ花の咲かうとするものをたださ…

小倉信夫
2か月前
1

こゑを手に拾ふ日より - 27

こゑを手に拾ふ日より  二〇二四年三月  なほ暖かく湿りつつなべて日の底より手のもとへ程…

小倉信夫
3か月前
5

こゑを手に拾ふ日より - 26

こゑを手に拾ふ日より  二〇二四年二月  つらまへるわざをただ其の時のままに、手に取られ…

小倉信夫
4か月前
1

こゑを手に拾ふ日より - 25

こゑを手に拾ふ日より  二〇二四年一月  かうして先の見へなひと言はうか、物と物の境にあ…

小倉信夫
5か月前
1

こゑを手に拾ふ日より - 1~24

こゑを手に拾ふ日より 二〇二二年一月~十二月 二〇二二年一月  こゑ……、こころ(の内の……、)こゑを指より囁くやうな……、虫の鳴く優しひこゑ……、を思ひやつて椅子に座つてゐた。冬の風の這ふくらひ低く寒ひ広場の椅子に……。人のゐなひその広場は、とほひ秋を思ひ起こさせたのでせうか……。生死のとほひ秋を…… 二〇二二年一月二五日  向かう(の……、)とほりのその向かうまで……、消へ入るほどの日の差し、目に余る明るさのある往来にゐた。匂ひ……、と言はうか、かほり……、と言

こゑを手に拾ふ日より - 13~24

こゑを手に拾ふ日より 二〇二三年一月~十二月 二〇二三年一月  時のかほどそらぞらしひ、…

小倉信夫
6か月前
3

こゑを手に拾ふ日より - 19~24

こゑを手に拾ふ日より 二〇二三年七月~十二月 二〇二三年七月  身体の表の寂しげにくつろ…

小倉信夫
6か月前
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こゑを手に拾ふ日より - 24

こゑを手に拾ふ日より  二〇二三年十二月  さも百たりの無造作の行き交ひなど、またはその…

小倉信夫
6か月前
2

こゑを手に拾ふ日より - 23

こゑを手に拾ふ日より  二〇二三年十一月  手の象る形式として、その手のなだらかな装ひと…

小倉信夫
7か月前
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こゑを手に拾ふ日より - 22

こゑを手に拾ふ日より  二〇二三年十月  かやうに物の目に留まり、それを表さうといふより…

小倉信夫
8か月前
2

こゑを手に拾ふ日より - 21

こゑを手に拾ふ日より  二〇二三年九月  いつよりか日の暮れてゐる程に、ふたたびまで寝て…

小倉信夫
9か月前
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こゑを手に拾ふ日より - 20

こゑを手に拾ふ日より  二〇二三年八月  くだらなく日を重ねるうち、思ふことの日の暑さとともに涼しく移ろふのを思ひに得て、さう言へば目の上の空もやうやく静かになり始め、耳をいづくか傾げれば樹のあをみより物音のたつ気のするし、ここに暑ひ日ばかりの仕舞はれやうとする気の配りのあるやうに不意を打たれる時のをり、けふも日ごと時刻の変はり方に併せつつ、その時を考へる思ひの深まるやうでゐる。さうあれば再びとなくあるけふも詩を書ひてゐたくなり、またそしてもどかしくあるのも風の触れ方の乾き