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閲覧に制限のない配信詩集

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記事一覧

こゑを手に拾ふ日より - 29

こゑを手に拾ふ日より  二〇二四年五月  這ふやうとも伝ふやうとも見へさうな音のほどき方…

小倉信夫
3週間前
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こゑを手に拾ふ日より - 28

こゑを手に拾ふ日より  二〇二四年四月  さにあらば草の笑ひ花の咲かうとするものをたださ…

小倉信夫
1か月前
1

こゑを手に拾ふ日より - 27

こゑを手に拾ふ日より  二〇二四年三月  なほ暖かく湿りつつなべて日の底より手のもとへ程…

小倉信夫
2か月前
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こゑを手に拾ふ日より - 26

こゑを手に拾ふ日より  二〇二四年二月  つらまへるわざをただ其の時のままに、手に取られ…

小倉信夫
3か月前
1

こゑを手に拾ふ日より - 25

こゑを手に拾ふ日より  二〇二四年一月  かうして先の見へなひと言はうか、物と物の境にあ…

小倉信夫
4か月前
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こゑを手に拾ふ日より - 1~24

こゑを手に拾ふ日より 二〇二二年一月~十二月 二〇二二年一月  こゑ……、こころ(の内の…

小倉信夫
5か月前
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こゑを手に拾ふ日より - 13~24

こゑを手に拾ふ日より 二〇二三年一月~十二月 二〇二三年一月  時のかほどそらぞらしひ、暮れかかりつつ時の内のこゑのなひ、飽く程に、同じひ色合ひとおほきさと陰のこがねのうつろひ方とをくりかへし、手と、手の表しかたどる寂漠ばかり、時の失ふ、こゑの円みを恰も失ふ、失はうまま、空そのものを寂しんで見てゐる。 二〇二三年一月八日  平静をその日と日の折り返す、暮らしの波のおもてを空に、寄せるとも散るとも笑まはうともなく同じ動作をつづらに束ね、かうまで物と物の境のこゑに耳を澄

こゑを手に拾ふ日より - 19~24

こゑを手に拾ふ日より 二〇二三年七月~十二月 二〇二三年七月  身体の表の寂しげにくつろ…

小倉信夫
5か月前
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こゑを手に拾ふ日より - 24

こゑを手に拾ふ日より  二〇二三年十二月  さも百たりの無造作の行き交ひなど、またはその…

小倉信夫
5か月前
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こゑを手に拾ふ日より - 23

こゑを手に拾ふ日より  二〇二三年十一月  手の象る形式として、その手のなだらかな装ひと…

小倉信夫
6か月前
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こゑを手に拾ふ日より - 22

こゑを手に拾ふ日より  二〇二三年十月  かやうに物の目に留まり、それを表さうといふより…

小倉信夫
7か月前
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こゑを手に拾ふ日より - 21

こゑを手に拾ふ日より  二〇二三年九月  いつよりか日の暮れてゐる程に、ふたたびまで寝て…

小倉信夫
9か月前
2

こゑを手に拾ふ日より - 20

こゑを手に拾ふ日より  二〇二三年八月  くだらなく日を重ねるうち、思ふことの日の暑さと…

小倉信夫
9か月前
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こゑを手に拾ふ日より - 19

こゑを手に拾ふ日より  二〇二三年七月  身体の表の寂しげにくつろひでゐる、夜の灯の明るひばかり灯の色の漂ふやうな、身のまはりより身体を身体と言ひ当てる、身体の表、ほとりのやうな所へ、夏もまぢかひ日の風が姿も形も失ひつつ寄せてきてゐる。この光景の風合ひのある所に、静かな屋外の騒がしさが加はり、その音に耳を傾けてゐる内、本当にまう夏が訪れたやうな気のする。身のまはりも漂ふ風に合はせて静かに詩に連なる。 二〇二三年七月六日  ひと夜のうち、その夜を可愛らしひまで寂しくし、音