こゑを手に拾ふ日より - 19
こゑを手に拾ふ日より 二〇二三年七月
身体の表の寂しげにくつろひでゐる、夜の灯の明るひばかり灯の色の漂ふやうな、身のまはりより身体を身体と言ひ当てる、身体の表、ほとりのやうな所へ、夏もまぢかひ日の風が姿も形も失ひつつ寄せてきてゐる。この光景の風合ひのある所に、静かな屋外の騒がしさが加はり、その音に耳を傾けてゐる内、本当にまう夏が訪れたやうな気のする。身のまはりも漂ふ風に合はせて静かに詩に連なる。
二〇二三年七月六日
ひと夜のうち、その夜を可愛らしひまで寂しくし、音