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【詩】月は照らしていた

彼の声はかすれていた

彼女に告白して

彼女は彼を選んだ


ならんで歩いていた

彼は抱きしめて

すぐに笑って

少し泣いた


彼を追いかけていた

幸せが

彼に追いついた



空の月は照らしていた

彼女はうれしくて

彼女は頬を染めた


夜風はやさしくふいた

彼女は立ち止まって

すぐに笑って

少し泣いた


二人を追いかけていた

幸せが

二人に追いついた


空の月は照らしていた





☆☆ミニ作品解説とおしゃべり☆☆

想いが通じ合う瞬間を描きました。

実はこの詩は鈴木おさむさん脚本・演出、田中圭さん主演の舞台「もしも命が描けたら」を観て、物語のあるワンシーンにインスパイアされまして笑、書き上げました。


この舞台の主人公も手にすることを望んでいた「幸せ」。私は「幸せ」はいつもちゃんと私たちのそばにいて、今か今かと出てくるタイミングを待っている、と思っています。だから私たちが急に走ったり、歩くのをやめたりすると「幸せ」は追いつくことができなくなるかも。

マイペースでいきましょうね。



※月の写真じゃなくてすみません( *´艸`)




©︎ 2021 松本アニー


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