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何度でも読み返したいnote3

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何度でも読み返したいnoteの備忘録です。こちらの3も記事が100本集まったので、4を作りました。
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#ビール

「とりあえずビール」が楽園の入り口と思いもしなかった

一杯目は絶対であってほしい 酒飲みの人生は選択の連続である。 飲みすぎると決断は曖昧になってしまうけど、酒場での一杯目は最難関の選択である。 仕事を終えて、家で飲むか、外で飲むか。 まっすぐ最寄駅へ向かうか、途中下車するか。 行ったことのない店にチャレンジして新規開拓するか、お気に入りのあの店に行くか。 あの店は空いているか、混んでいるか。 ビールか、酎ハイか、スパークリングワインか、日本酒か。 お通しはなにか、日替わりメニューはなにか、おつまみ一品目はなににするか。 あ

「ほんとうに美味しいビール」がいつでも飲める喜びを知った

ビールは美味しい。どこでもいつでも、美味しい。 赤瀬川原平はビールの美味しさを100とすると、「80ぐらいまでがシチュエーションの力だと思う」として、残りの20を「ビール本体の固有の味にかかわる問題では」と書いている。これがウイスキーになると内容が逆になる。80が味にかかわり、20が氷や雰囲気といった力になるわけだ。ただ、ビールがその80をシチュエーションに委ねられるということは、僕はそれが「そもそも美味しい」というベースがあってこその話なんだろう、と受け取った。 こと居

いとしのビール

私が初めてビールをおいしいと思ったのは、父と居酒屋で飲んだときだった。 どこにでもあるような駅の近くの居酒屋で瓶ビールをコップに注いでくれた。 勢いよく飲むと、炭酸の強い刺激が心地よく、ビールの苦味がとてもおいしかった。「甘くない炭酸、めちゃくちゃおいしい!!」と思った。そこからビールと私の人生がスタートした。 学生時代、あまり人とつるまなかった私はそんなにお酒を飲む機会がなかった。 たまにゼミの飲み会がある時にはガッツリ飲んでいた。飲み方などは何も知らず、あるものをひたす

史上最高のビールはこれだ!

ウイスキーはお好きでしょ、と歌うのは石川さゆりだが、ビールはお好きだろうか。 ビール好きなら誰にでも忘れられないビールというものがあるだろう。 初めて飲んだビール。 彼女と飲んだビール。 親友と飲んだビール。 失恋のあとのビール。 それぞれに思いの染み込んだビールの味に違いない。 しかし、この世には人類史上最も美味しいビールというものが存在するのだ。 僕は「とりあえず」ビール派だ。 そしてその後はビールだけのおかわりで終わることもあれば、日本酒、焼酎とすすむ時もある

とりあえずビール考

とりあえずビール、の、とりあえずって何なんだ、と思っていた時期がある。大学生のころだ。 そのころ私はお酒を飲むことを覚えたばかりで、ビールのことをそれほど好きではなかった。入っていた部活では飲み会の機会がそれなりにあったけれど、公式の飲み会は必ず安居酒屋の飲み放題プランで、大人数で押し掛けるものだからビールはプラスチックのピッチャーで供されていた。今思えばあれは、ビールではなく発泡酒だったのだと思う。 安っぽいプラスチックの大味な容器から、くもった小さいコップに注がれて泡を

飲酒学の担い手として|日々の雑記#55

酒呑み。呑む理由と言い訳を模索する日々。 ビール党 、日本酒派、泡盛好きのよろず酒類承り。表面的な知識に基づく実のない問わず語り、そこはかとなく下品。 豆と信州食材への愛、それはアルコール中年。(豆千:プロフィールより) 人生の大半を「飲酒学」に捧げてきました。 先日迎えた四十数回目の誕生日。気づけば飲酒学者としてのキャリアはゆうに20年を超え、ようやくこの学問の面白さが分かってきたところです。なお、主な活動は以下の通り。一般的な学術研究と何ら変わりません。 【現地調査

私はビールが大好きだ

なんだかシャキッとしない。 かといって思い当たることも特にない。 そんなときはキンキンに冷えたビールを飲むことにしている。 ビールと一緒に憂鬱も流し込んでしまえば大体のことはどうにかなるので、私の冷蔵庫の中にはいつもビールがストックされている。 ♦︎ いつからだろう。ビールの味が好きになったのは。 覚えている限り、お酒が飲める年齢になってからもしばらくの間は美味しいと思っていなかったはずだ。あの頃はビールも日本酒も美味しいとは思えずに、ジュースのように甘いカクテルばかり